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脳の血流を正常にしてくれる「ナムプラー」 なんぷらー

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もともとはタイに住む中国人がタイ人向けに魚醤を作ったのがナムプラーの始まりといわれています。直訳するとナームは「水」、プラーは「魚」。

ナムプラーはカタクチイワシなどの魚介類をに漬けて作ったタイの伝統的な魚醤です。
熟成後、最初にとれる一番搾りに砂糖を加えただけのものを一級品とされ、酸味は殆どなく、うま味の濃い極上品として扱われます。

ナムプラーに旬はありません。

    栄養素

    魚を丸ごと使って作られているため栄養素が豊富です。
    通常、下処理をしないカタクチイワシをそのまま塩漬けして発酵させるため、内蔵に含まれる酵素が魚のタンパク質を分解し、発酵・熟成の過程で豊富なアミノ酸や、ナイアシン・ビオチン・パントテン酸葉酸ビタミンB6ナトリウムマグネシウムセレンクロムなどのビタミン類カリウムカルシウムといったミネラル類などの栄養素が含まれています。

    カロリーや糖質は醤油より少なく、脂質が低いのでダイエット中は醤油の代りにナムプラーで調味するのも良いでしょう。

    ナムプラーは発酵食品ですので消化吸収が良く、胃腸の働きがよくないときなどにもパワーを発揮してくれます。

    ナムプラーの主な栄養成分(大さじ1杯(17g)あたり)

    ・カロリー・・・8kcal
    ・タンパク質・・・1.55g
    ・脂質・・・0.02g
    ・炭水化物・・・0.46g
    ・ビタミンB2・・・0.02mg
    ・ナイアシン・・・0.56mg
    ・ビタミンB6・・・0.02mg
    ・ビタミンB12・・・0.27μg
    ・葉酸・・・4.42μg
    ・パントテン酸・・・0.1mg
    ・ビオチン・・・1.34μg
    ・ナトリウム・・・1530mg
    ・カリウム・・・39.1mg
    ・カルシウム・・・3.4mg
    ・マグネシウム・・・15.3mg
    ・セレン・・・7.82μg
    ・クロム・・・0.85μg
    ・鉄・・・0.2mg

    リン・・・9.69mg
    亜鉛・・・0.12mg
    ・・・0.01mg
    マンガン・・・0.01mg
    ヨウ素・・・4.59μg
    モリブデン・・・0.17μg

    効能・効果

    ◆アミノ酸
    成長ホルモンの分泌を促し、疲労回復や美肌・美髪効果が期待できます。

    DHAEPA
    高度不飽和脂肪酸と呼ばれる必須栄養素で、血液をサラサラにしたり中性脂肪を下げる働きがあります。

    ◆ナイアシン
    水溶性のビタミンでビタミンB群の仲間です。体内で500種類以上の酵素の補酵素として働き、糖質や脂質、タンパク質の代謝にかかわっています。
    他にも脂肪酸やステロイドホルモンの生合成、DNAの修復・合成、アルコール代謝などにも必要です。ナイアシンが不足すると、神経伝達物質のひとつであるセロトニンが生成されなくなるため、メンタルの健康を保つためにも重要なミネラルです。

    ◆ビタミンB12
    アミノ酸の代謝や核酸の代謝、葉酸の代謝に補酵素としてかかわっています。また正常な赤血球の産生に必要で、その他にも多くの体内組織の機能や発達を正常に保つために必要です。

    ◆マグネシウム
    体内のマグネシウムの半分以上が骨に存在し、骨の成長や強化に重要です。カルシウムの働きとかかわりながら筋収縮を調整したり、血管を拡張して血圧を下げたり、血小板の凝集を抑制して血栓ができにくくする作用もあります。
    カルシウムとマグネシウムはお互いに血中濃度を一定に保っているため、マグネシウムとカルシウムは1:2の比率で摂取するのが理想的といわれています。

    ◆セレン
    体内では主に肝臓や腎臓に含まれており、甲状腺ホルモンの活性化に必要です。また、水銀などの有害物質を無毒化したり、血栓の予防にも役立つといわれています。
    セレンは過酸化脂質の分解にかかわる抗酸化酵素の構成成分であるため、強い抗酸化作用を持ち、アンチエイジングやがん予防にも期待されているミネラルです。

    ◆ヨウ素
    基礎代謝を向上し老化や肥満を防ぐ働きがあります。

    東洋医学的側面

    ・寒熱:寒
    ・昇降・収散・潤燥:収
    ・臓腑:胃、脾、腎
    ・五味:鹹
    ・毒性:なし

    老化防止
    胃の調子を整える
    血の流れを良くする
    不眠解消、疲労回復

    栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法

    ナムプラーには特有の風味があるので慣れるまでは使い方に迷うことがあるかもしれませんが、タイ料理だけではなく和食の隠し味としても利用することができます。

    魚介類が原料の調味料なので、魚を使ったスープ類や鍋物などにはよく合います。ただ、塩分濃度が高いので日本の醤油のように使っていると塩分の摂り過ぎになることがあるので注意が必要です。

    長期熟成によってうま味が増す一方で、特有の香りも強くなっていることがあります。開封後は、使用ごとに注ぎ口をきれいに拭きとり、キャップをしっかりと閉めて冷蔵庫で保存しましょう。保存状態が適切であれば1~2か月は使用できますが、風味が変わることがあります。賞味期限にかかわらずできるだけ早く使い切るようにしましょう。

     

    【監修】 大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

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