ビタミンB2 びたみんびーつー

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ビタミンB2とは

ビタミンB2とは、水溶性ビタミン・ビタミンB群の1つです。
化学名のリボフラビンとも呼ばれます。
黄色い色をしているので、着色料として食品添加物に使われることもあります。
脂肪を燃焼させ、エネルギー代謝や新陳代謝の促進に関わります。
また、皮膚・髪・爪など、美容や発育に関わるビタミンでもあります。
1926年に、アメリカのシャーマンが発見しました。
牛乳より水溶性で熱に対して壊れにくい成長促進作用のある物質として見つけられ、発見当初は「growth(成長)」の頭文字から、ビタミンGと呼ばれていました。
その後、すでに見つかっていたビタミンBと同じような働きをすることから、2番目に発見されたビタミンBということでビタミンB2と呼ばれるようになりました。
その後の研究で、このビタミンB2が複数の物質から成り立っていることがわかり、1933年にドイツのクーンらにより、現在のビタミンB2になりました。

ビタミンB2の働き

ビタミンB2は三大栄養素の脂質の代謝に関わります。
三大栄養素である脂質・炭水化物・たんぱく質は体内でエネルギーに変えられます。
そのプロセスの中で酵素は、その反応を進めるために必要です。
ビタミンB2はこの酵素の働きを助ける補酵素となり、エネルギーを作り出す過程で様々な形で関わっています。
ビタミンB2は小腸で吸収され、たんぱく質と結びつき、FMN(フラビンモノヌクレオチド)とFAD(フラビンアデニンジヌクレオチド)に変換されます。
さらに水素と結びつくことによってFMNH2とFADH2という補酵素となり働きます。
エネルギー消費の為にこの補酵素が必要なので、ビタミンB2の必要量も増えます。

また、ビタミンB2は細胞の再生を促します。
健康な皮膚や髪・爪の成長を促し、粘膜の保護の役割もあります。体内に不要物が増加することによって粘膜修復を邪魔してしまいます。体に必要ではなくなった物質を排泄しやすい形に変えるアルデヒドオキシターゼなどの酸化酵素は、細胞の解毒を促す働きをしています。ビタミンB2は、この酸化酵素の補酵素であるので、しっかり摂取することによって粘膜の保護をするという働きをすると考えられます。

ビタミンB2は、抗酸化系へ関わる働きもあります。
抗酸化物質の酵素の補酵素として働きます。
そのため、体内の過酸化脂質生成を抑えます。過酸化脂質とは、発がん性のある有害物質で、動脈硬化や老化を進行させるという、体への悪影響の大きい物質です。
動脈硬化は、生活習慣病でもある虚血性心疾患・高血圧・脳卒中の原因にもなります。

欠乏症

ビタミンB群は、水溶性のビタミンなので毎日摂取しないでいると、欠乏症になることがあります。
ビタミンB2が不足すると、脂質の代謝が滞り、肌荒れや口角炎や口唇炎、舌炎など、口のまわりの粘膜に影響が出始めます。他にも、胃や肛門などの粘膜に影響があることがあります。

また、皮膚が脂性肌になり、ニキビができたり、小鼻にぶつぶつができたりします。
くわえて目にも影響が出ることがあり、眼精疲労や結膜炎、充血などの症状が出てくることがあります。

成長期の子どもに慢性的な欠乏症が出た場合、成長障害がでることが懸念されます。

ビタミンB2の摂取

ビタミンB2は体内でも、腸内細菌によってつくられますが、水溶性のため、毎日の合成・摂取が必要になります。
妊娠中や、日常的に運動をしている方は、エネルギー消費が激しいため、ビタミンB2の消費も増え、不足をしやすいので注意が必要です。
多く摂取したとしても過剰症などにはなりにくいので大目に摂取しても心配は少ないです。
サプリメントなどで摂取する場合は、目安量をしっかり守っていれば、過剰症にはなりにくいです。

ビタミンB2を多く含むのは動物性食品です。
レバー・納豆・牛乳・卵・ウナギなどが多く含みます。

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