F熟成シャンパーニュには鴨の唐揚げ、和食には?
ヴィンテージ違いのシャンパーニュ
京都で同日にお邪魔した二つのレストランに同じ銘柄のヴィンテージ違いのシャンパーニュを発見。
一つは2022年デゴルジュマン(※) のもので、もう一つは1990年代のもの。
教科書的にはシャンパーニュの熟成には出荷前にするオリ抜き(デゴルジュマン)前と出荷後によるものの2種類あります。
酵母の自己消化によって生じるオリはシャンパーニュに触れる過程で旨みだけでなく、ブリオッシュやブランデーのような香りを生み出します。
オリと触れている期間が長くなればなるほど、シャンパーニュはより複雑味を増していくから素敵だし値段も高くなります。
その一方でデゴルジュマン後のボトルであっても、10年くらい経過するとナッツのようなニュアンスをもつようになります。ピエールはこれがけっこう好きなわけであります。
熟成シャンパーニュには鴨の唐揚げを
今回選んだのは最高のシャルドネができるアヴィーズ村にあるヴァルニエ・ファニエールのトップキュベであるキュヴェ・サン・ドニ
デゴルジュマンしたばかり(2022)のものはミネラル分も多くて和食によく合い、そして熟成感を持ち合わせてきた古酒とも言える1990年代のシャンパーニュは鴨の唐揚げとこれまた相性バッチリ。
いかに同じ銘柄であっても、ヴィンテージが異なれば個性も変わるので、各々が輝けるレストランにオンリストされていて本当によかったです。ワインの魅力は30年近い時空を超えた世界観を、一瞬で垣間見られる見れることにあると再確認しました。
※オリ抜きのことをデゴルジュマンと言います。(写真にDegorgement2022と書いてありますね)ヴァンパッションさんがインポートされているものには、このシールが貼っているのでオリ抜きのタイミングがわかりやすいのです。
ジビエ食堂
京都府京都市中京区 西洞院蛸薬師下る古西町441番 C.flex・NISHIKI 1F
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ