睡眠時代謝量 すいみんじたいしゃりょう

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睡眠時代謝量とは、その名の通り、睡眠状態の時に行われているエネルギー代謝の量の事を指します。
詳しくいうと、自律神経のうち「副交感神経」が優位(「活発に働いている」という意味)になっている状態で、心拍数が低くかつ手足などの筋肉が緩みきって身体の動きが少ないような睡眠の時に行われているエネルギー代謝の量のことです。
つまり「深く眠っている時」にどれだけエネルギーを消費しているかということを示す数値です。
以前は、基礎代謝量よりもやや少ないとされてきましたが、現在では、基礎代謝量と同程度とされています。

睡眠不足になると肥満になりやすい、などと言われることがありますが、実際に睡眠とエネルギーの代謝との間には密接な関係があります。
睡眠時にどのようなエネルギー代謝が行われているのかは、正確な測定を行うことが難しく、長い間、詳細なことは分からないままでした。
しかし、最近、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の研究によって、睡眠時のエネルギー代謝量は、時間の経過と睡眠の深さなどによって変化していることが明らかになりました。
詳細には、エネルギー消費と炭水化物(糖質)の代謝は、入眠直後に急速に減少し、目覚める直前に活発になる、というリズムがあるということです。
これは、覚醒直前というのは、就寝前、最後にした食事(つまり夕飯)から長い時間が経ち、1日のうちで最も「飢えた」状態にあるということを示しています。

睡眠と代謝との関係性には、解明されていない部分がまだ多く残されています。
今後、さらに研究が進み、睡眠と代謝の関係を明らかにするようなメカニズムが解明されれば、睡眠へのアプローチで、肥満や糖尿病などの疾患の予防や改善に役に立つ可能性があります。

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