安静時代謝量(REE) あんせいじたいしゃりょう

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安静時代謝量(REE)

安静時(食物吸収後)に消費するエネルギーのことを安静時代謝率(RMR, resting metabolic rate)といいます。これは、平常時の人体においての機能(呼吸、血流、物質の輸送など)に必要な1時間当たりのエネルギーを表しています。

1日当たりの安静時代謝率(つまり「(安静時代謝率) × 24」)を「安静時代謝量(REE, resting energy expenditure)といい、70kgの男性の場合が1800kcal/日、50kgの女性の場合が1300kcal/日となっています。この値は、体重減少に伴って減少していきます。減量が進むと、エネルギー消費量が少なくなってしまい、同じ量を食べていても体重が増えやすくなるのはこのためです。

各臓器や組織ごとの安静時エネルギー消費量は、骨格筋で最も大きく370lcal/日、重さ当たりの消費量で見ると、心臓が145kcal/日、腎臓が137kcal/日となっています。このことから、心臓は全身の血流を絶えず維持するために、たくさんのエネルギーを必要としていることが分かります。安静時代謝量は、基礎代謝量よりも大雑把な値であり、測定するときに姿勢や食事、室温などの条件を規定していません。そのため、基礎代謝量よりも1~2割程度大きくなっています。

一日中、座りっぱなしで激しい動きを伴わない場合、総エネルギー消費量の50~70%が安静時代謝量に相当するとされています。安静時代謝量は、何もしていなくても消費するエネルギーのことを指すので、これよりも摂取エネルギーが小さくなると、痩せ傾向になってしまい、免疫力の低下などにつながります。

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