少糖類 しょうとうるい
少糖類とは、2~10個の単糖類が結合したもののことです。単糖類が2つ結合したものを「二糖類」、数個~10個結合したものを「オリゴ糖」と言います。
二糖類
二糖類を構成する単糖類は、グルコース、ガラクトース、フルクトースの3種で、とくにグルコースは必ず含まれます。つまりグルコースと、他の単糖類(ガラクトース、フルクトース)が結びついたものが二糖類というわけです。
二糖類の代表ともいえる「砂糖」は、学術的には「スクロース」(ショ糖)といい、グルコースとフルクトースが結合したものです。
二糖類には、ほかに「マルトース」(麦芽糖)、ラクトース(乳糖)などがあります。
マルトースは、グルコースが2つ結合したもので、ラクトースはグルコースとガラクトースが結びついたものです。
なお、単糖類とこの二糖類は、体内に摂取した時の消化・吸収が早いことから「単純糖質」とも呼ばれています。
オリゴ糖
「オリゴ」とはギリシャ語で「少し」という意味です。言葉通り、単糖類が数個~10個まで結合してできた化合物のことです。オリゴ糖については明確な定義がありません。
オリゴ糖の種類は約20種類といわれます。ヒトはオリゴ糖を分解する消化酵素を持っていないため、摂取しても消化吸収することはできません。しかしオリゴ糖には、消化吸収に役立つ腸内細菌(乳酸菌・ビフィズス菌)の育成を促進する栄養源となり、消化吸収を阻害する腸内の有害な菌の増殖を抑制して、腸内環境を整える働きがあります。
代表的なオリゴ糖
フラクトオリゴ糖
ごぼうや玉ねぎなどの野菜に多く含まれています。善玉菌と呼ばれる消化吸収に役立つ腸内細菌を増殖させて腸内環境を整えたり、ミネラルの吸収を促進させたり、骨密度の低下を抑制する働きがあります。
大豆オリゴ糖
天然の大豆から分離・生成して作られたオリゴ糖のことです。腸内のビフィズス菌を増加させてくれるので、整腸作用により便通の改善、免疫力を向上させる働きを持ちます。
イソマルオリゴ糖
熱や酸に対してきわめて強い耐性を持つオリゴ糖です。腸内環境を良好に保つのに役立つほか、虫歯になりにくい特徴があります。
ガラクトオリゴ糖
母乳に多く含まれているオリゴ糖です。腸内のビフィズス菌の増殖を促進させたり、たんぱく質の消化や吸収を助ける働きがあります。