骨細なのにカルシウム満載な「水菜」 みずな

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京都の伝統野菜である水菜は、現在ではすっかりと全国の食卓に定着し、鍋やサラダなどに使われる人気の野菜になりました。

水菜の旬は3~4月です。

栄養素

水菜は緑黄色野菜で、色々な栄養を豊富に含む野菜です。特に、βカロテンは緑黄色野菜の最低基準の2倍以上含まれています。βカロテンは抗酸化作用によりガンを抑制したり、悪玉コレステロールを減らして動脈硬化を予防する作用があります。

その他にも、水菜にはカルシウム、葉酸、ビタミンCをはじめ、ミネラルもしっかりと含まれています。

カルシウムは小松菜の1.2倍以上も含まれ、骨を丈夫にしたり、神経や筋肉の働きなどを担う重要な栄養素です。ビタミンCはβカロテンとの組み合わせにより、さらに強い抗酸化作用を発揮し、老化防止や美肌効果を高めます。そして、葉酸は母乳を出やすくしたり、胎児の先天性異常のリスクを減らすなど、妊娠中や授乳中の女性に欠かせない栄養です。

ミネラルでは特にカリウムが豊富です。カリウムは体内の余分な塩分を排出し、むくみを予防したり血圧を下げる働きがあります。

水菜の主な栄養成分(可食部100gあたり)

カロテン・・・1300μg
ビタミンC・・・55mg
カリウム・・・480mg
カルシウム・・・210mg
・・・2.1mg

効能・効果

動脈硬化予防:βカロテンが悪玉コレステロールを減らし動脈硬化や心筋梗塞を予防する

老化防止:ビタミンCやβカロテンが活性酸素を抑制し細胞の老化を防ぐ

骨粗鬆症予防:カルシウムが骨を丈夫にし、骨の健康維持に効果を発揮する

貧血予防:鉄分が血液中のヘモグロビンを作り、ビタミンCが鉄分の吸収をアップさせる

東洋医学的側面

・寒熱:涼(穏やかに体の熱を冷ます)
・昇降・収散・潤燥:潤(体を潤す性質)
・臓腑:脾・肝・肺
・五味:辛(発散、気を巡らせる作用)・甘(補い滋養する作用)
・毒性:なし

便通を良くする
体の熱を冷ます

栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法

水菜を選ぶときは、緑が濃く、黄色くないものが新鮮です。

水菜は乾燥を防ぐために、濡れた新聞紙などにくるんで冷蔵庫で保存します。また、寝かせると傷みが早くなるため、できるだけ立てた状態で保存するとよいです。

ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱いため、水菜をサラダで食べると効率的にビタミンCを摂取できます。その一方で、βカロテンは油と一緒に炒めると栄養の吸収率がアップします。また、加熱しすぎると香りが失われるので、汁物にする場合は火を止めてから入れるとよいでしょう。

 

【監修】 大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

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