香りの正体はポリフェノール「ふき(蕗)」 ふき
ふきは日本原産キク科の山菜で、水が豊富で強い風があまり当たらないような所で多く見かけられます。独特の香りと苦みがあり、その香りとほろ苦さが春の香りと言えます。
現在市場に出回っているふきの多くは、愛知早生という品種で、栽培されているのも愛知県が全体の40%を占めています。
ふきの旬は、天然に採れるものは春から初夏にかけてが旬になります。
栄養素
ふきには食物繊維やミネラルが含まれていますが、さほど多く含まれている栄養素はなく、栄養素の中ではカリウムが多く含まれています。
その他ビタミンやミネラルなども含んでいます。ふきには特徴的な香りがありその成分が、抗酸化作用などの働きをします。
ふきの主な栄養成分(可食部100gあたり)
・水分・・・・・・・・・96.0g
・蛋白質・・・・・・・・0.3g
・糖質・・・・・・・・・3.0g
・カリウム・・・・・・・340㎎
・カルシウム・・・・・・40㎎
・鉄分・・・・・・・・・0.1㎎
・ビタミンA・・・・・・4㎍
・ビタミンB2・・・・・0.02㎎
・ビタミンB3・・・・・・0.1㎎
・ビタミンC・・・・・・2㎎
・ビタミンE・・・・・・0.2㎎
・ビタミンK・・・・・・6㎍
・食物繊維・・・・・・・1.3g
効能・効果
ふきに含まれているカリウムにはナトリウムと共に、体内の浸透圧バランスを整えます。
結果、血圧の上昇を抑えて高血圧を予防したり、むくみ予防に効果があります。
ふきが持っている苦み(キノール酸・ケンフェロール)や香り(フキノリド)には、抗酸化作用があります。
これらには免疫力を高める効果が期待され、花粉症を緩和する効果も期待されます。
東洋医学的側面
・寒熱:温(穏やかに体を温める)
・臓腑:肝・心・肺
・五味:苦(気を降ろす、固める作用)
・毒性:なし
せき止め、むくみ、便秘、解毒
栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法
ふきを選ぶ場合には、葉がみずみずしくて色鮮やかな緑色のものを選んでください。
切り口が茶色く干からびていないものを選びます。
ふきは時間と共にあくが強くなり、鮮度が落ちてきますので、なるべく早く下処理をして下さい。もしそのまましばらく保存したい場合は、葉と柄に切り分けて、ラップにくるみ冷蔵庫で保存して下さい。保存期間は2日くらいと思って下さい。
茹でてあく抜きしたふきは、水に浸したまま保存できる容器に入れ、冷蔵庫で保存すれば1週間程は美味しく食べる事が出来ます。(水は時々替えて下さい)
ふきと共に筍などと一緒に食べることによって、むくみや便秘の解消に役立ちます。