
オホーツク産の毛蟹と香箱蟹で、連日のカニ祭り
北と西の海の恵みを食べ尽くす
連日続いたカニ祭り。
初日は北海道・オホーツク産の毛蟹、翌日は北陸・香箱蟹と、甲殻類好きにはたまらない贅沢なラインナップ。

毛蟹はその濃厚なカニ味噌と、ねっとりと甘みを感じる身が特徴で、一口ごとに海の豊かさが口いっぱいに広がります。
一方の香箱蟹は、ズワイガニのメスであり、その小ぶりな体にぎゅっと詰まった内子と外子が魅力。
特に内子の濃厚な旨味は、一度味わうと忘れられないほどのインパクトがあります。

そんな極上の蟹たちを引き立ててくれたのが、フランス・ロワール地方の白ワイン「Baron de L」。
プイィ・フュメの中でも“最高峰”と称されるこの一本は、ソーヴィニヨン・ブランらしい柑橘やハーブの香りに加えて、熟成による奥行きとミネラル感が際立ちます。
カニと男爵ワインの至福の時間
グラスに注いだ瞬間に広がる芳香だけでもうっとりするほどで、蟹の繊細な甘みと見事に調和。
余韻に海の香りがふわりと漂います。
“Baron=男爵”という名前から、思わず「ヒゲ男爵」を連想してしまいそうになりますが、このワインが持つ気品はまさに“本物の男爵”。
格式高く、それでいて懐の深い味わいは、料理の主役にそっと寄り添い、素材の持つ魅力を何倍にも高めてくれました。

美味しい蟹に舌鼓を打ちながら、名ワインを傾ける。
そんな贅沢な時間に、心も体もすっかり満たされました。
やはり、美味とは単なる味覚の満足ではなく、その場の空気や時間の流れ、共にする人や想い出も含めてのもの。
今回のカニ祭りは、まさにそんな“豊かな食の時間”そのものでした。
ルネッサンス!

〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ


