百寿者の食生活と遺伝的背景-アメリカ中西部の旅から考える-

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常識を覆す長寿者の食生活

ピッツバーグ、クリーブランド、シカゴを巡るアメリカ中西部の旅は、食に関する一つの実験のような時間となりました。

ピッツバーグの名物である「Primanti Bros」のハンバーガーは、肉とパンとポテトが重なり合い、炭水化物脂質が共演する一品です。
一方で、夜にいただいたグラスフェッドビーフは赤身が多く、驚くほど軽い食感でした。

これらの食事は、栄養学の観点からは脂質糖質塩分が過剰と判断されるかもしれません。

しかし、ハンバーガーを愛するトランプ大統領、コカコーラとチーズバーガーを主食にする大富豪のバフェット氏のように、特定の食事を続けながらも健康で長生きできるケースが存在します。
その理由について考察を深めてみたいと思います。

遺伝子と代謝が決める「体質に合う食事」

現在、100歳以上の「百寿者」を対象とした大規模な遺伝子研究が進められています
驚くべきことに、長寿者の中には一般的な健康ガイドラインに従った生活を送っていない方も少なくありません。

不規則とも言える食生活を送りながら健康を維持できる背景には、摂取した成分を適切に処理できる「防御プログラム」の存在が考えられます。

  • 脂質をエネルギーに変える力
  • 炎症を抑える力
  • ストレスを速やかに代謝する力

など、彼らが健康を保つ理由は単なる運ではなく、遺伝子と代謝における個体差によるものです。

つまり、食べ物を単純に「良い」「悪い」という二元論で分けるのではなく、同じ食事であっても、個々の体質によってそれが身体の負担になるか、あるいは活動の燃料になるかが決まる時代を迎えています。

私の場合、今回のアメリカでの食事は、自身の代謝リズムや生命の調律とは少し異なっていたようです。
それは数日間にわたり、腸の状態が明確に示してくれました。

何はともあれ、美しい美術や素晴らしい仲間、そして食事に癒やされたアメリカ中西部ツアーとなりました。

 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ  

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