ブルゴーニュ料理の真髄とその歴史
ブルゴーニュのクロドヴジョ城にて叙任式ディナー
友人がブルゴーニュ騎士団からシュバリエを叙任されるので久しぶりにクロドヴジョ城でのディナーに参加しました。
現在のブルゴーニュの栄光は11世紀に修道院から始まったもので、その過程で貴族や修道士によってワインや食文化が発展したものです。
そう言った経緯もあり、卵料理やお肉料理にはどて焼きに見えるくらいまでピノ・ノワールのワインをたっぷり使ったお料理も数多くあります。
また、ワインをたくさん使うようになった理由は実は健康のためという話もあるようです。
ブルゴーニュ料理の起源と発展
現代と違って、昔は栄養失調で亡くなる方が多かったので貴族たちは「華やかな食事が健康を保つ」と考えられていた側面もありました。
そのため、ブルゴーニュ料理はバターやクリーム、豊富な肉類を使った料理が多くカロリーが高いものが多くつくられていたそうです。
庶民は栄養失調で困っていたわけですが、こういった食事を毎日食べている貴族の中にはで肥満や食べ過ぎによる健康問題も発生していました。おそらく元祖メタボみたいな感じになっていたのだと思います。
ただ、17世紀以降、フランス貴族の間で健康意識が高まり、食事が体調に与える影響について考えられるようになりました。
その結果、消化に良い軽い料理やハーブを取り入れたメニューが発展しました。
現代のブルゴーニュ料理は、昔よりも軽めになっていますが、それでもバターやクリームを多用するため、あっさりとした和食を食べ慣れているピエールにとっては少し重く感じることもあります。
現地の人々は、お年を召していてもペロリと平らげる姿を見ると、彼らの消化酵素や腸内環境が日本人とは異なることを感じさせます。
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ