ハモン・イベリコの格付けと希少性

スペインで10年以上ハモン・イベリコ造りに携わる山田悠平さんの解説付きディナーに参加しました。

後学のためにまとめておきたいと思います。

ハモン・イベリコは、その血統と飼育環境によって格付けされています。
純血統度は100%、75%、50%に分かれ、特に100%純血のイベリコ豚は全体の約2%しか存在せず、非常に希少です。

また、どんぐりを食べて育ったベジョータランクのイベリコ豚は全体の約20%を占めますが、純血かつベジョータ育ちの豚はわずか0.4%とさらに希少です。

香りと品種の特徴

私が特に感動したのは、その香りの豊かさです。これは、酵母が強いことによるもので、鼻から抜けるナッツの香りが特徴的でした。

豚の品種を見分ける際には足首に注目することがポイントです。

スペイン産のイベリコ豚は足首が太く、ヒヅメが閉じているため運動量が多いことが分かります。また、足首をつけている豚はイベリコやハモンセラーノで、ヒヅメが黒い豚は純潔種に近いことを示しているなど、マニアックな情報が満載でした。

今回最も驚いたのが、生ハムの「ハム」という名前は後ろ脚の筋肉である「ハムストリング」に由来していること。

この貴重な体験を、遠藤利三郎商店セレクトのワインと共に存分に楽しむことができました。

遠藤利三郎商店
東京都墨田区押上1-33-3

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療（precision medicine）を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ