

Tボーンステーキと糖化ストレスの少ない釜焼き調理法
銀座に移転した「裏虎」のスペシャリテ
中目黒から銀座へ移転した「裏虎」さんへ伺いました。
このお店のスペシャリテと言えば、Tボーンステーキです。Tボーンステーキは、腰の部分を意味する「loin」に由来し、サーロイン(Sirloin)とフィレ(Tenderloin)の2つの異なる部位が骨を挟んで構成されています。
銀座に移転後、調理法が炭火焼きから釜焼きに変更されました。この調理法は以前のように鋼のような胃袋ではなくなりつつある私にとってとても良かったです。
釜焼き調理法の利点と糖化ストレス
炭火焼きは高温で一気に焼き上げるため、外側がカリッと香ばしく仕上がるのが魅力の一つ。
アメリカのステーキ店で提供されるバターたっぷりのソース付きステーキも濃厚で時折楽しむには良いのですが、高温調理による翌日の胃もたれが気になることもあり、近頃は無意識に避けるようになっていました。
その点釜焼きは、炭火焼きや鉄板焼きと比べて低温で均一に加熱できるため、糖化ストレスを抑えられるというメリットがあります。
糖化ストレスが増えると細胞の老化が進みやすくなるほか、太りやすくなり、血管が詰まりやすくなるなどアンチエイジングを意識する上では、気をつけなければなりません。
最近の長寿研究に関する学会では、お肉の過剰摂取には注意すべきだという意見も増えています。しかし、美味しく楽しく食事を続けたい私としては、調理法にも気を遣いながら食生活を楽しんでいきたいと考えています。
ちなみに新しい「裏虎」では、たこ焼きを釜で焼くなど遊び心あふれるメニューも展開されていましたよ。
裏虎
東京都目黒区
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ