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ストレスを感じたら「アーティチョーク」 あーてぃちょーく

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アーティチョークは地中海地方原産の多年草です。日本では大阪、茨城などの地域で生産されています。

アーティチョークの旬は5~6月のわずか1ヶ月程度です。この頃に開花直前まで生長したつぼみを食用とします。
松ぼっくりを逆さにしたような形状のつぼみは、加熱するとほくほくしておいしい野菜になります。新鮮な味をそのまま瓶詰めにした物は季節を問わず1年中食べることができます。

アザミに似たアーティチョークは、ヨーロッパでは古くから食べられており、最近では日本でも販売する店が増えてきました。高級食材として珍重されています。 

栄養素

カリウムやカルシウムなどのミネラルが豊富に含まれている他、便秘に効果的な食物繊維や、ストレスの軽減に有効的なナイアシンが特徴的な栄養素です。

アーティチョークの主な栄養成分(可食部80g当たり 約1個分)

・エネルギー・・・38.4kcal
カリウム・・・344mg
カルシウム・・・41.6mg
ナイアシン・・・1.0mg
食物繊維・・・7.0g

効能・効果

アーティチョークの抽出物に含まれるシナリンとコーヒー酸には、様々な効果が期待できます。

肝臓の炎症の予防:動物実験の段階ですが、アーティチョークの抽出物を投与すると、肝臓の炎症を予防する働きが期待できることが分かりました。
脂肪の吸収抑制:血中のコレステロール、中性脂肪を減らす可能性があると言われています。

そのほかにも、アーティチョークに含まれるイヌリンという多糖類は、大腸の腸内細菌叢によって初めて代謝されるため、腸内環境を改善し、便秘の効果が期待できます。

東洋医学的側面

・寒熱: 平(体を温めも冷やしもしない)
・昇降・収散・潤燥:降(気を降ろす)
・臓腑:肝・胃
・五味:甘(補い滋養する作用)・苦(気を降ろす、固める作用)
・毒性:なし

栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法

食用にされるのは蕾の部分が主で、1週間程度冷蔵庫で保存できます。鮮緑色で堅くしまっていて、肉厚のものを選ぶようにしましょう。若い蕾は、アクが強いため、塩とレモン汁(もしくは酢)を加えた湯で20分程度茹でます。

加熱料理はどれとも相性が良く、ピクルスや炒めもの、揚げ物など、様々な料理を楽しむことができます。

 

【監修】 大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

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