単糖類 たんとうるい

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

単糖類とは、加水分解によって最も単純な構造になった糖質のことです。単糖は構造分子の中に水酸基(-OH)を2つ以上もっています。
単糖類の特徴としては、水に溶解しやすい性質であることと、甘みがあることなどがあげられます。

糖質にはいろいろな種類がありますが、どの糖質もこの「単糖類」を基本単位として構成されています。つまり、少糖類、多糖類と呼ばれている糖類は、基本単位の単糖類が少数、あるいは多数結びついてできたものです。

よく知られている単糖類としては、ブドウ糖(グルコース)や果糖(フルクトース)などがありますが、自然界では200種類以上の単糖類が確認されています。

単糖類はその構造に含まれる炭素の数によって、3炭素糖類から7炭素糖類に分類され、その呼び名は炭素の数に対するギリシャ語の末尾に「-ose(オース)」をつけて表示します。

3炭素単糖類を「トリオース」、4炭素単糖類の場合は「テトロース」、5炭素単糖類は「ペントース」、6炭素単糖類は「ヘキソース」、7炭素単糖類は「ヘプトース」となります。

このなかで、6個の炭素から構成されている「ヘキソース」は、ブドウ糖と呼ばれる「グルコース」や果糖の「フルクトース」などを含み、栄養上ではもっとも重要な単糖類と言えます。

代表的な6炭素単糖類

グルコース(ブドウ糖)

ヘキソース(6炭素単糖類)のなかでも、グルコースはダイレクトにエネルギーの元となるほか、多くの生理作用に関与ため、生体にとってもっとも重要な炭糖類といえます。血液中のグルコースの量は、血糖値として表わされます。多くの臓器はそれを動かすエネルギー源として、脂肪と糖を利用していますが、脳・神経細胞、血球細胞はほとんどのエネルギー源をグルコースだけに依存しているため、低血糖になると意識がなくなったり、低血糖の状態が続くと神経細胞の障害が起きたり、命にかかわります。

フルクトース(果糖)

単糖類の中で、最も甘みが強く、フルーツ類やはちみつなどの花蜜に多く存在する糖類です。フルクトースは小腸から血中に直接吸収されて、肝臓に運ばれます。その後、肝臓でゆっくりとグルコースに変換されて、最終的にはグルコースの代謝経路に入って働きます。

ガラクトース

哺乳類の乳腺で生成される乳糖の構成成分で、乳汁に多く含まれるのがガラクトースです。海藻から作られる寒天にも含有されています。ガラクトースもフルクトース同様、体内でグルコースに変換されて利用されます。

関連するカテゴリ

関連する記事はこちら