① 膀胱がん どんな症状で見つかるの?真っ赤なおしっこ?
Dr.大友
渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター
今日は膀胱がんについて、JR東京総合病院泌尿器科部長のDr.小池にお話をお伺いしたいと思います。
Dr.小池
JR東京総合病院泌尿器科部長
よろしくお願いいたします。
Dr.大友
膀胱がんって男性に多いイメージですけど。
Dr.小池
はい。我が国では一応男性が4倍、女性よりなりやすいという風に言われております。
Dr.大友
調べると結構メジャーながんなんですよね。(2014年の罹患者数20,595名、と多いがんです)
Dr.小池
はい。アメリカとか日本では少ないと言われていますけども、アメリカではもう本当に上位5番くらいに入るくらいのかなりメジャーながんだと言えます。
Dr.大友
まず膀胱ってどんな働きをしているのかを少し教えて頂けますか。
Dr.小池
はい。腎臓といって背中の方に2つそら豆みたいな臓器があります。そちらでつくられたおしっこ(尿)が尿管という管を通ってですね。
Dr.大友
尿の管。
Dr.小池
そうですね。尿の管を通って膀胱に蓄えられます。膀胱自体はお臍の下ぐらいにある風船みたいな臓器です。
そちらの方におしっこを溜めて排尿の時にその膀胱を収縮しておしっこを出すというような臓器ですね。
Dr.大友
なるほど。尿を溜める臓器ですね。
Dr.小池
そうですね。はい。
Dr.大友
膀胱がんってあまり検診とかをする記憶が無いんですが。
Dr.小池
はい。
Dr.大友
どんな症状で見つかるんですか。
Dr.小池
そうですね。よく言われているのは肉眼的血尿と。
Dr.大友
肉眼的血尿。肉眼的に見える血の尿ということですか?
Dr.小池
そうですね。はい。
Dr.大友
それ、どんな血尿ですか。
Dr.小池
トイレでお小水したときに真っ赤な血液が出る。というようなことがおきます。
Dr.大友
じゃあ便器が真っ赤に染まるみたいな。
Dr.小池
そうですね。かなり衝撃的なことでそれで直ぐ病院に来られる方は結構いらっしゃいます。
Dr.大友
肉眼的な血尿がでるというのはもう結構膀胱がんが進んだ時なのですか?
Dr.小池
そういう訳でもないんですけれども。
Dr.大友
初期でもそういうことがある。
Dr.小池
そういうことですね。
Dr.大友
なるほど。まあ、おしっこが真っ赤だったらどんなにのんびり屋さんでも結構びっくりしますよね。
Dr.小池
そうですね。びっくりしますね。確かに。写メで撮って「こんなのが出ました。」っていう風な方もいらっしゃいますね。
Dr.大友
それはびっくりしますよね。それ以外はどうですか。
Dr.小池
それ以外ですと膀胱刺激症状。
Dr.大友
膀胱刺激症状。膀胱が刺激されるということですね。
Dr.小池
そういうことですね。
Dr.大友
どんな症状なんですか。
Dr.小池
女性だと分かりやすいんですけど膀胱炎の時のような症状で残尿感。おしっこをした後まだ残っているような感じがあったり。
Dr.大友
すっきりしない。
Dr.小池
そういうことですね。あとは排尿時の痛みがあったりとか。
Dr.大友
痛み。
Dr.小池
そうですね。何かこう膀胱が刺激されているような、針で刺激されているような症状が続く場合があります。そういうのを膀胱刺激症状と言いますね。
Dr.大友
他にはどうですか。
Dr.小池
あとは進行してくると、先ほどお話した尿管が膀胱に開口する穴を塞いでしまう場合があるので、水腎症と言って腎臓が腫れてくるんですね。そうなると腰が痛くなる症状が出る場合があります。
Dr.大友
それは、おしっこが赤くなったら、放置したらなるんですか?
Dr.小池
そうですね。相当進行した状況で背中が痛くなる場合が多いですから。やはり血尿を放置しておくと背中の症状がでてくるという方のほうが多いと思います。
Dr.大友
なるほど。一番最初、じゃあ血が赤くなった時が大事ですね。
Dr.小池
そうですね。
大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター
日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)
免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。
またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共あする美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。
日本泌尿器科学会専門医指導医、泌尿器腹腔鏡技術認定医、日本排尿機能学会認定医、がん治療認定医、日本臨床腎移植学会腎移植認定医
趣味は90年代洋楽ロック鑑賞となかなか上手くならないゴルフ