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春の訪れを告げる花山椒とワインのマリアージュ

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山椒の魅力と希少性

山椒は、葉や花、実、樹皮まであらゆる部分を香辛料として使えるため、「捨てるところがない植物」と言われています。

熟す前の果皮を粉末にした粉山椒、未成熟な青い実の実山椒、そして若い芽の木の芽など、それぞれ異なる形で利用されています。

その中でも最も希少なのが、花の部分である花山椒です。
花が咲くのは春のわずか1週間ほどの間しかないため、予約困難な神楽坂の名店で食べることができたのは本当に幸運でした。

花山椒がもたらす健康効果

花山椒は、わずか1週間の間に時期によって楽しみ方が違うと教わりました。

最初は柑橘のような香りを楽しみ、徐々にプチプチとした食感へと変化していきます。

それに合わせて、合わせる食材も変わるそうです。

今回は牛肉のソテーとの組み合わせで、蔵出しのバローロがおすすめされました。

山椒独特の辛味が少なく、里山の春を感じさせる爽やかさとほのかな苦味のある花山椒と、お肉の相性はまさに至福のひとときでした。
このバローロは、リコリスのようなほのかな甘みがあり、まるで山の風景を思い出させてくれるようでした。

日本の山椒は、漢方薬としても知られています。

舌が痺れるような独特な辛味の正体であるサンショールは、整腸作用や血行促進、冷え性の改善などに効果的です。

この日は、大食漢の私(ピエール)でも、和食屋さんとは思えないほど斬新なアイデア料理がたくさん並び、さすがにお腹がいっぱいでした。

しかし、翌日にはすっきりとしていたのは、もしかしたら花山椒のおかげかもしれません。

NK
住所:東京都新宿区神楽坂5-37 相良ビル1階

 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ  

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