核酸とは かくさんとは
核酸とは、私たちの体をつくる細胞が新しく生まれ変わるときに必要な栄養素です。
私たちの体は、毎日新しい細胞に生まれ変わっているので、ヒトが生きていくためにとても大切な栄養素です。
核酸は、ヌクレオチドがたくさんつながってできています。
ヌクレオチドとは、五単糖・塩基・リン酸で構成されており、核酸の最小単位です。
核酸はとても分子量が大きく、1万~数百億にまでなります。
ヌクレオチドを構成する塩基とは、炭素・水素・窒素・酸素からなる環状構造のことです。
核酸はその塩基の中でも、ピリミジン塩基とプリン塩基でできています。
ピリミジン塩基は、アデニン(A)・グアニン(G)から構成されており、プリン塩基は、シトシン(C)・ウラシル(U)・チミン(T)から構成されています。
塩基が3つ組になって1つのアミノ酸になります。
例えば、アデニン・ウラシル・グアニンを並べたAUGはメチオニンというアミノ酸をつくる元になり、ウラシル・グアニン・グアニンが並ぶとセロトニンの元になります。
核酸には、DNA(デオキシリボ核酸)とRNA(リボ核酸)の2種類があります。
DNAは、たんぱく質を作り出すためのアミノ酸の組み合わせの情報を格納しており、細胞の遺伝子情報の保存と伝達を行う細胞核の中にあります。
RNAは、遺伝情報の伝達・DNAの持つ情報に沿ったたんぱく質の合成・アミノ酸の収集などの働きがあり、細胞の核の中と細胞質の中にあります。
核酸が働くことによって、新しい細胞がつくられ、健康な体を保っていくことができます。
逆に、核酸が不足すると、細胞の生まれ変わりがうまく行われず、新陳代謝が鈍り、老化が促進されてしまいます。
それぞれに使われる塩基はそれぞれ4種類ずつで、
DNAには、アデニン(A)・グアニン(G)・シトシン(C)・チミン(T)で、
RNAには、アデニン(A)・グアニン(G)・シトシン(C)・ウラシル(U)です。
DNAは2重螺旋構造です。DNAの中では、塩基のペアが向かい合ってくっついています。
必ずアデニン(A)はチミン(T)と、シトシン(C)はグアニン(G)とペアになり、このペア以外にはくっつきません。
ヒトが必要な核酸を自分の体内でつくるには2つの合成方法があります。
肝臓で、核酸をアミノ酸やビタミンから新しくつくるドゥノボ合成には、手間と時間がかかります。
しかし、肝臓以外の細胞では、出来上がりの材料を使って核酸をつくる、サルベージ合成が行われています。特に細胞分裂が激しい骨髄や超粘膜では優先的に行われます。