② 緩和ケア 心理的な原因による体重減少

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【Dr.大友とDr.川村の対談動画はこちらをclick】

Dr.大友(渋谷セントラルクリニック総院長)  
先生のお話だと悪液質というのは体重減少と筋肉量の減少、つまり身体の中のタンパク質がどんどん減ってくる状態のことを指しますね。
前悪液質の時は蛋白量が減るというよりは体重だけが減っている状況だという話だったと思います。これで間違えていないですよね?

Dr.川村(川村病院副院長) 
合っています。

Dr.大友 
ところでがんになったらなんで体重が減るんだろうと疑問の方もいらっしゃると思うんです。何でですか?

Dr.川村 
がんが進行するに従って食事の量が減ったり、心理的なストレスだったり、がんに関連するものが原因のことが一つ。
あとはがんに誘発されてでてくる代謝の問題。
その2つの要素があって体重が減ってくるんだと思います。

Dr.大友 
1つ目のはがん関連性体重減少といわれるもので、2つ目のはがん誘発性体重減少と言われるものですね。
がん誘発性体重減少というのが身体の中の代謝、タンパク質がどう処理されるかとか、糖がや脂肪がどう処理されるかというところに関わってきていて、がん関連性体重減少というのは心理的な要因が結構大きいんですか。

Dr.川村 
それはあると思いますね。
死に対する恐怖であったりとか、純粋にがんによって狭窄があってご飯が食べられないとか、そういった類のものががんの関連性の体重減少と言われています。

Dr.大友 
がん関連性の体重減少が始まってきた時というのは外科医の先生が患者さんに接していることが多いと思うんですけども、どんなことアドバイスをしたりなさるんですか。

Dr.川村 
心理的なものであればここの幸ハウスもそうですけれど、がんの患者さんがどうして今悩んでいるのかを長い時間をかけて傾聴して、心理的ストレスが少しでも緩和されるようにアプローチしています。

Dr.大友 
そうですね、今お話が出たように幸ハウスというのが川村病院に附属しているキャンサーケアリングハウスですね。
いい機会なのでキャンサーケアリングセンターとはどんなことをするのかもう少し教えて頂いもよろしいですか。

Dr.川村 
私たち臨床医はなかなかがんの
患者さんに対してどうしても医療人と患者さんという枠組みの中で患者さんの思いをすべて救いきれないところがあると思うんです。
そう言った中で少しでもがんの患者さんが今まで生きられてきた中で大切にしてきたものをなるべく尊重してその人らしい最期の時間を過ごせるように、
そういった場所をサービスを提供できるように作ったのがこちらの幸ハウスです。

Dr.大友 
それをキャンサーケアリングというわけですね。

Dr.川村 
そうですね。

Dr.大友 
医療として栄養がどうこというのがありますけど、がんによって体重が減ってしまう、がん関連性体重減少に関しては心理的なアプローチも有効という理解でよろしいでしょうか。

Dr.川村 
そうだと思います。

Dr.大友 
なるほど。わかりました。
この後はがん誘発性体重減少、代謝にかかわる問題について詳しくお伺いしたいと思います。

 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

川村雅彦 川村病院副院長
日本外科学会 専門医、日本消化器外科学会 専門医指導医、日本消化器内視鏡学会専門医指導医、日本消化器病学会 専門医、消化器がん治療認定医、日本乳がん学会 認定医、日本医師会認定産業医

‘診断から治療、看取りまで’をモットーにどんな時も患者さんの心に寄り添える医師を心がけています。

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