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酔っ払いが飲むべき酔っ払い海老の薬膳スープ

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長寿医学とシンガポール

近年主流となりつつある長寿医学の学会に参加するため、シンガポールへ。

長時間のフライト後、まず向かったのはクラークキーにある名店、ソンファ・バクテーでした。

シンガポールで非常に愛されているバクテーは、豚のスペアリブをハーブでじっくり煮込んだスープです。特に、にんにくや胡椒クミンシナモンなどのスパイスが風味を添えています。

これらのスパイスは消化促進や血行促進、抗炎症作用を持ち、体力を回復させるために最適。何杯でもおかわりできるまろやかなスープに、スパイスの効いた風味が相まって、体の芯から温まります。

酔っ払い海老の薬膳スープ

国際学会は真面目に勉強するだけでなく、久しぶりの友人との再会も多く、日本にいる時よりも飲酒量が増えがちです。加えて、寒い日本から暑いシンガポールへ移動したことによる寒暖差も影響し、帰国前には疲労が蓄積していました。

そんな疲れた酔っ払い気味の私を癒し、助けてくれたのが、Red houseの酔っ払い海老の薬膳スープでした。このスープは、紹興酒や米酒を使って生エビを煮込み、薬膳ハーブの香りがエビにしっかりと染み込んでいます。苦味がありながらも体に良さそうで、とても美味です。

新鮮なエビの旨味と、川芎や当帰、八角などの薬膳ハーブが生み出す風味は、まさに肝臓の疲れを癒してくれる一品です。

各々の効能を詳しく説明すると…

  • 当帰(とうき):血流改善、肝機能サポート、免疫強化、月経不順改善
  • 八角(はっかく):消化促進、抗炎症作用、抗酸化作用、肝臓の健康保護
  • 川芎(せんきゅう):血行促進、ホルモンバランス調整、特に女性ホルモンの安定に効果的

シンガポールは本当に久しぶりの滞在でしたが、おすすめのレストランやバーを教えてくれる方も多くて助かりました。

タイの友人の医師が予約してくれた、ボーヌのmacuisineがシンガポールにもあったことは本当に驚きでした。

シンガポールが主導する長寿医学はこれから発展していくことが予想されるため、今後も定期的にシンガポールを訪れることになりそうです。新たな名店を訪れるのが今から楽しみです。

 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ  

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