イシペディア > 食事学と医療の大辞典 > タブーに挑む!? 21世紀の最強健康管理学 > ピエールの北京レポート -伝説のスープ「佛跳牆」-

ピエールの北京レポート -伝説のスープ「佛跳牆」-

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

伝説のスープ「佛跳牆」

久しぶりの本場の中華料理の中でも、特に驚いたのが「佛跳牆」です。あまりの美味しそうな香りに、修行僧ですらお寺の塀を飛び越えて食べに来たという伝説があるスープです。

干しアワビ、干し貝柱、サメの尾ヒレの付け根、魚の浮き袋、ナマコのような何十種類もの乾物を主体とした高級食材を、数日かけて煮込んで作られています。
これは間違いなく、私がこれまでに食べた中華料理の中で一番美味しい一品でした。

聞けば、G20首脳のメインディッシュや、中国のベストディッシュにも選ばれた特別な料理だそうです。

中国に根付く「薬食同源」の思想

中国では、こうしたスープを飲んで不調を未然に防ぎ、体調を整えるという「薬食同源」の思想が根付いています。

遠方から来た客人の健康まで考えて料理を出すという心遣いを含め、中国のアンチエイジングに対する強い意識が感じられる料理だと思いました。

場所柄ワインがないのは少し寂しいですが、最高の茅台酒がまた楽しいひとときをもたらしてくれました。

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ  

この記事を書いた人

関連するカテゴリ

関連する記事はこちら