生体成分としての水 せいたいせいぶんとしてのみず
人間の体の中は様々な成分から作られています。
筋肉のもとになるたんぱく質や脂肪などたくさんの成分がありますが、体を構成している成分の中で多いものは水です。
大人の体は体重の60%程を占める水分と40%程を占める水分以外の物質でできています。
ちなみに、皮膚には75%程の水分が含まれており、ほとんど水分がなさそうな骨にも水分が20%程含まれています。
体の中の水分は、細胞内の水分と細胞外の水分の2つに分けられます。
この2つの水分を足して体重の60%程の水分になります。
細胞内の水分は臓器などに含まれている水分です。
細胞外の水分は血液やリンパ液など体の中を循環している水分のことです。
更に、細胞内の水分と細胞外の水分の割合も決まっていて、細胞内水分が6割、細胞外水分は4割です。
体の中の水の割合は年齢を重ねるにつれて少なくなります。
乳児の時には80%程が水分で構成されていますが、成人になると60%程、高齢者になると50%程と徐々に減っていきます。
理由としては年齢を重ねていくと細胞内の水分が低下することに起因しています。
体の水分が減っていくのは老化現象の1つと言えます。
また成人男性の水分の割合は60%ですが、成人女性では55%と性別によっても少し割合が異なります。これは、女性の水分の量が少ないというわけではなく、女性の方が男性より体脂肪の割合が多いことが理由です。
カラダの機能を保つためには、体内の水分の割合は常に一定に保たれる必要があるので、様々な形で調節しています。
例えば、体は水の割合が不足すると、水分を補うために喉が渇くのもその一つです。また、これ以上水分が減らないように尿の量も少なくなります。
逆に体の水の割合が多くなると、自然に尿の量が増え、余分な水分を出してくれます。