イオウ いおう

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イオウとはタンパク質やアミノ酸の構成成分です。
ミネラルの一つであるイオウは健康な皮膚や爪を作るのに必要になります。
一般的に外用薬として軟膏や塗り薬に使用されております。

イオウの効果と働き

イオウは他の元素と結合する働きのあるミネラルです。単独で存在するのではなく、システインというアミノ酸に含まれています。イオウは主に髪の毛や爪、軟骨などを作るための重要な役割を果たします。

水虫や疥癬などの皮膚疾患に効くことから、外用薬として軟膏や塗り薬に使用されることもあります。女性の間ではイオウが含まれている美容液やメイク落としを愛用されている方もいます。

イオウには様々な健康効果があり、エネルギー代謝の役割も果たします。代謝を活発にして毒素を取り除くなどの働きから、古来には体調不良や体力が低下している人に微量のイオウを与えると回復を促すことに繋がるとして用いられてきたこともあります。

イオウにはビタミンB1とともに糖質、脂質の代謝に働きかけます。(ビタミンB1やパントテン酸と結合することで補酵素になります)
イオウには美容効果もあると言われており、角質を軟化させる作用や殺菌作用、殺虫作用があるためニキビ予防や肌を美しくすることに繋がります。
イオウを含むアミノ酸であるメチオニンは、肝臓において解毒や有害ミネラルの蓄積を防ぐ働きや、血中コレステロールの調節、ビタミンの血中濃度の調節などを行う働きがあります。
イオウは人体の生命活動において欠かせない16種類のミネラルに含まれています。他のミネラルは通常元素との結合はしていませんが、他の元素と結合する働きがあるというところがイオウの例外的な特徴と言えます。

イオウの摂取量と欠乏症

イオウはタンパク質の構成要素なのでタンパク質が欠乏するとイオウの摂取量もそれに比例します。そのためタンパク質をしっかり摂っていれば不足することは少ないと言えます。

イオウが不足すると人体に様々な悪い影響があります。皮膚のシミやしわ、抜け毛、枝毛が増え、爪がもろくなります。また関節の病気や動脈硬化などの疾患にもかかりやすくなります。またイオウの持つ殺菌作用が働かなくなることからニキビや疥癬、水虫にかかりやすくなります。

逆にイオウを過剰に摂取するとイオウ過剰症になります。イオウ過剰症は血中のシステイン濃度が高くなり動脈硬化が起き、悪心、嘔吐、めまい、赤血球の増加などの症状が出ると言われています。しかしイオウは食事での過剰摂取は心配ないため、サプリメントの誤飲などに注意していればイオウ過剰症になる心配はほとんどないと言えます。そのため栄養所要量などは特に策定されておりません。

イオウが多く含まれる食品は以下の通りになります。

・肉類
・魚類
・大豆
・卵
・にんにく
・玉ねぎ
・ニラ
・大根

イオウは食品から摂取することによる効果はもちろんですが、浴用として効果を発揮する硫黄泉にも様々な効果があるとされています。
硫黄泉の特徴は主に動脈硬化や高血圧、高血糖などの生活習慣病に効果があり、慢性皮膚病や慢性婦人病、糖尿病、関節痛などに効く様々な効能があると言われています。
それを踏まえると、イオウは他のミネラルとは異なる特殊とも言える特徴があるということがわかります。

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