マンガン まんがん

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マンガンとはどのような物質?

マンガンは、現在16種存在しているミネラルの中の1種で、体内の臓器や組織に広く存在しています。地球上に比較的豊富に存在しており、岩石や土壌、淡水や海水、多くの動物の体内などに多く含まれています。マンガンの特徴は、さまざまな酵素の構成成分になったり、さまざまな酵素を活性化したりするということです。マンガンはほかのミネラル類と同じように私たちの体内になくてはならない物質です。

マンガンの働きにはどのようなものがある?

ここではマンガンの働きについて5点紹介します。 

骨や皮膚の形成にかかわる

マンガンは骨や皮膚の健康を保つ効果があります。骨や軟骨、関節液、皮膚などの結合組織の合成や、骨へのミネラルの沈着を助けます。 

インスリンの合成

マンガンはインスリンの合成にかかわる機能を持っています。インスリンは血糖を調整するホルモンです。マンガンの不足によりインスリンの合成が行われなくなった場合は、糖尿病につながる恐れがあります。 

神経の機能を正常に保つ

マンガンには神経細胞間で情報を伝える神経伝達のコントロールを行う働きもあります。神経の機能を正常に保つことができなくなると、体をうまく動かす事ができなくなったり、思考力が低下したりということにつながる可能性があります。

体の酸化を防ぐ

私たちの体内には活性酸素というものがあります。活性酸素は体にとって必要不可欠なものではありますが、過剰に摂取してしまうと細胞を酸化させ傷つけてしまいます。

細胞が酸化してしまうと、老化やがん、動脈硬化や心筋梗塞といった生活習慣病を引き起こす原因になります。

マンガンには活性酸素の働きを抑える効果があり、活性酸素による害を減らすのに役立ちます。

体内の代謝にかかわる

マンガンには各種酵素を活性化させたり、酸素の構成成分になったりする特徴がある事は最初に紹介しました。これによって、体内の様々な代謝活動にかかわっています。

カルシウムと同じように、月経前症状群のうつやイライラ間の軽減に効果があるともいわれています。

マンガンが不足するとどうなる?

先ほど紹介したように、マンガンにはさまざまなは働きがあります。では、マンガンが不足してしまうとどのような弊害が起こるのでしょうか?

マンガンが不足することで起こる可能性がある欠乏症には以下のようなものがあります。

・骨の発育低下
・生殖機能が低下
・生まれる子供が弱く、死亡率が高い
・運動失調を起こす

他にも、異常な筋肉の動きや痙攣が起きる。消化器官不良、発作などの原因になる可能性があります。

マンガンが不足する事は、健康な人で通常の食事をしているという人にはほとんど起きません。

マンガンを過剰摂取してしまうと?

マンガンは不足しても過剰に摂取しても体に悪影響となります。こちらも通常の食事から過剰に摂取するということは少なく、マンガン鉱石を粉砕する作業を行う方が過剰に摂取してしまうことが多いです。

マンガンを過剰摂取してしまうと、呼吸器を刺激して肺炎を発症したり、無気力・無関心、不眠症などの軽い精神障害を発症したりという事があります。

マンガンはどれくらい摂取すればいいの?

マンガンの摂取基準については、性別、年齢ごとに決められています。

成人男性の場合は14.0g、成人女性の場合は13.5gが目安となっています。

マンガンはお茶や香辛料、野菜などに豊富に含まれています。動物由来の食べ物よりも植物由来の食べ物の方がマンガンを効率よく摂取できます。ですが、たいていの場合はマンガン不足となる事は少ないため、規則正しくバランスの良い食事を摂ることを心がけましょう。

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