海外で食べたシャブシャブから日本食の進化について考えた夜
シャブシャブの新しい形
バカラ美術館に新しくオープンした「Baccarat ×アラン デュカス」のコラボレストランを訪れました。
内装は心踊る素晴らしさで、サービスもフレンドリーで素敵でした。
個人的に一番驚いたのは、“シャブシャブ”が、私たちが知っている”しゃぶしゃぶ”とは異なるものであったことです。
なんともいえない違和感は感じたものの、寿司がカリフォルニアロールに変化したり、ヨーロッパのクロケットが日本のコロッケになったり。
そのような文化の変遷を思わせてくれました。
料理と文化の融合
インドでは「カレー」と呼ばれる料理が存在せず、イギリス人がアジアのスパイス料理を「カレー」と呼ぶようになったという話と、今回のシャブシャブの件は似ているかもしれません。
この日は他にも「イキジメ(活け締め)」という言葉が出てきて、フランス料理にも日本のエッセンスが確実に浸透していることを実感しました。
日本料理が外国でどのように変化していくのか、その過程を見届けたいと思った夜でした。
Alain Ducasse Baccarat Restaurant
11 Place des États-Unis 75116, Paris
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ