

真夜中に副交感神経を刺激するタイのダイエット鍋
タイ東北部発、ハーブ香る伝統鍋「チムチュム」
タイの鍋料理で現地でもっとも愛され頻繁に食べられているのは’チムチュム’と呼ばれる東北地方のハーブ鍋。
スープにはたっぷりのレモングラスや生姜にコブミカンの葉っぱ、そして具を持った後にバジルやセロリやパクチーなどのハーブをたっぷりと盛り付けます。
牛肉、豚肉、魚介類やホルモンなどを卵黄をまぶして一気に流し込んで蓋をし、じっくり火を通します。
深夜の路上でこうしたワイルドな食べ方を楽しむのも、タイならではの体験です。
酸味と健康を届ける、タマリンドの底力
チムチュムのつけダレには、タマリンドの果肉を使った酸味のあるソースが欠かせません。
市販のペーストと比べれば手間はかかりますが、果実味が綺麗で濃縮した風味が感じられます。
お店は数あれど、このソースの違いが、店ごとの人気や好みを左右します。
タマリンドには神経伝達物質であるセロトニンを増やす働きがあり、副交感神経が刺激されることで満腹中枢に作用し、食欲を抑えるとされています。
また、ヒドロキシクエン酸が脂肪の蓄積を防いでくれるのでダイエットには最適の果物。
しかし何よりもタイ人によく知られているはその便秘解消効果。
タマリンドそのものをオヤツとして食べるだけでなく、お茶にしたものも腸内環境を整えたり、腸の動きを良くしてたりと大人気なのです!
行列や待つことがなにより苦手なタイ人もこの鍋の完成までは蓋をあけずにじっとしているのも、待った末の美味しさと食べることの高揚感をよく知っているからに違いないでしょう。
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ