オメガ3 と腸内細菌叢

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ACTJ News. Sep.15, 2017 omega-3 と腸内細菌

本日の文献は、omega-3脂肪酸が腸内細菌叢の多様性に影響を与え、人体にとって有益な働きをしているという内容です。
対象は876名の双子の中高年女性。血清中のomega-3脂肪酸濃度と腸内細菌叢の多様性とは有意に相関が見られました。またDHAと最も強い相関を示した細菌属はLachnospiraceae familyでした。
この現象は食物繊維摂取量の多少にかかわらず認められています。いわゆる善玉腸内細菌との関係では、糞便中の代謝物質である、N-carbamylglutamateが多いほど善玉細菌種が多い傾向が見られ、この代謝物質が何らかの働きをしていることも推測されています。

omega-3脂肪酸が人間の健康に与える効果は多く報告されていますが、今回の研究では、初めて腸内細菌叢の多様性と組成についてomega-3脂肪酸が大きな働きをしている可能性を明らかにしています。

Menni C, Zierer J, Pallister T, et al. Omega-3 fatty acids correlate with gut microbiome diversity
and production of N-carbamylglutamate in middle aged and elderly women.
Sci Rep. 2017;7(1):11079. doi:10.1038/s41598-017-10382-2.

【ピエールの視点】

多くの企業が数多くの広告を出しているので腸内細菌の重要性を認識している人は多いと思います。腸内細菌の乱れは慢性炎症の原因なので癌、アトピーなどの皮膚疾患、アレルギー、認知症など多くの疾患や症状に関わっています。

DRピエールも酒さ(赤ら顔・大人ニキビ)になって症状が良くならず右往左往しました。アメリカの皮膚科教授に診察してもらって最初に言われたことは乳製品を止めることでした。乳糖を分解できないことによって腸内で炎症が起きているのではないかという言葉に疑心暗鬼ではありましたが、止めることによってお腹の調子もお肌の調子も良くなったことに驚きました。(もちろん乳製品が悪いのではなくて、乳製品を消化するのに十分な酵素を持っていないだけで持っている人にとっては乳製品は有用だと思いますよ!)

外来をしていると腸内環境を整えるためにヨーグルトを食べている人が多いのにビックリさせられますが、日本人は乳糖を分解できない人が多いので食物性乳酸菌を取ったほうが安全なのにと思っていました。でもこの研究結果からするとオメガ3のサプリを取るのも一つのチョイスになりそうですね。
DRピエールとしては自分の腸に合わないものを食事から外し、腸内環境を守るものをサプリメント摂取していくライフスタイルを提案したいと思います。

 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほどハリ治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

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