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⑥パーキンソン病の治療は食べ合わせが重要。レモンやタンパク質の摂り方にコツがあり

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Dr.ピエール大友 (イシペディア編集長)
パーキンソン病の原因となりえるものに殺虫剤とかそういうものもありました。そういった観点からは出来るだけ無農薬の野菜の方がいいと言う話だと思います。

それ以外にもパーキンソン病の方が気を付けるべきことや、避けた方がいい食べ物もありますか?

Dr.余郷(曙ホームクリニック院長)
外来で申し上げているのは高タンパク質のものとパーキンソン病のお薬が競合をしてしまい吸収が悪くなってしまうことがあるので、パーキンソン病でひきおこる便秘の方がヨーグルトを一生懸命食べてしまうと薬の効きが悪くなり動けなくなるケースがあります。そういうところは注意してくださいとは必ずお伝えます。

Dr.ピエール大友
食べ物が薬の効果を減らしてしまう。

Dr.余郷
そうですね。

Dr.ピエール大友
それは例えばタンパク質だけですか?

Dr.余郷
ビタミンB6もパーキンソン病のお薬とバッティングすると言われています。

Dr.ピエール大友
ビタミンB6が含まれるサプリメントをパーキンソン病のお薬と一緒に飲んだりしてはいけない。。。

Dr.余郷
サプリメントと飲んだりするとあまり良くないと思います。

Dr.ピエール大友
なるほど。

Dr.余郷
服用する時間をずらすなどしてサプリメントとパーキンソン病のお薬と一緒には摂らないようにするなどの配慮が必要です。

Dr.ピエール大友
空腹時に摂るとか?

Dr.余郷

そうです。

Dr.ピエール大友
高タンパクと言うとお肉をイメージしますけど牛乳はどうですか?

Dr.余郷
牛乳は脳内の酸化ストレスを上げてしまうのであまり摂らない方がいいと言うデータを出してる人達もいますが、それも本当かどうかを証明できるほどの強い研究結果ではないです。

Dr.ピエール大友
パーキンソン病になってしまった後は高タンパクと言う概念からは避けた方がいいと言うことですか?

Dr.余郷
そうなんですけれども、最近サルコペニアとかいわれるような筋量の減少が問題になっていますよね。パーキンソン病の方も発症後に体重が落ちてくる方がいらっしゃいます。

動きが少ないと言うのもあると思いますが、筋量も減ってくることがあるので私としては良質なタンパク質はしっかり摂るように伝えています。薬と一緒に摂らないとか、夜に摂るなど、タイミングだけは気をつけて積極的にして頂きたいと思います。

Dr.ピエール大友
良質なタンパク質と言うと、加工されたソーセージとかベーコンではなくと言うことですよね?

Dr.余郷
そうですね。

Dr.ピエール大友
どちらかと言うと加工品は避ける。ではどんな良質なタンパク質がいいのですか?お魚がいいとか?

Dr.余郷
お魚はオメガ3系のいい物質も入っていますし。

Dr.ピエール大友
炎症を抑えてくれるかもしれないですしね。

Dr.余郷
そうですね。お魚はパーキンソン病の方にはおすすめです。お肉は脂肪分の少ないタンパク質で良質なものであれば摂って頂いた方がいいと思います。

Dr.ピエール大友
なぜなら筋量を減らさないことがすごい重要だから。

Dr.余郷
それは大事です。パーキンソン病に限らず今の高齢化社会においては、70歳を過ぎると筋量が減ってくると言われていますので。

Dr.ピエール大友
なるほど。そうするとお豆腐とかどうですか?

Dr.余郷
摂るタイミングによりますね。お豆腐とお薬を一緒に摂って薬の効きが悪くなった方が私の患者さんにいましたね。摂るタイミングをちゃんとして頂ければ良いと思います。

Dr.ピエール大友
今日は余郷先生とお目にかかるのでパーキンソン病のことを一生懸命お勉強してきましたが(笑)、ソイ(大豆)がお食事にあると精神症状にはいいかもしれないと言うようなことが書いてありました。外来をしていてお豆腐を食べていると元気になっているなとか体感されることはありますか?

Dr.余郷
お豆腐だけを一生懸命食べている患者さんは聞かないけれど。

Dr.ピエール大友
消化しにくくなってくると赤身の肉とか食べにくい人もいるのかなと思うんですね。良質のと言われると崩したりもできるし、どうかなと思いまして。

Dr.余郷
嚥下の問題が深刻期になると出てくるので、お豆腐などをのミンチみたいなものと一緒に併せて少し柔らかくして召し上がって頂くとかそういう風に使うことも出来ますし、お豆腐は比較的使いやすい食材だと思います。

Dr.ピエール大友
なるほど。大豆がパーキンソン病の精神症状に良いかどうかは別として嚥下の問題とかで使いやすい。

Dr.余郷
そうですね。食べ物の効果と言うのはそれだけを食べる方はいないと思うので、なかなか明確にいいも悪いも言えないと言うのがあると思います。

Dr.ピエール大友
日本人は難しいですよね。地中海食ダイエットがあるようにイタリア人はほとんど地中海食を食べているけど、日本人は今日は中華、明日はお鮨、明後日はイタリアンなんてこともあり得ますからね。日々同じようなものを食べているとは限りません。

いずれにしても高タンパクなものをお薬と同時に食べることは効果を妨げてしまうから要注意ということが今日のポイントかな?

Dr.余郷
そうですね。その二つは同時に食べたり、飲んだりしない。

Dr.ピエール大友
そして野菜は可能な限り無農薬のものが良いということですね。

Dr.余郷
そうですね。

Dr.ピエール大友
他に避けた方がいいもの、例えばアルコールとかどうですか?

Dr.余郷
パーキンソン病に関しては少量だったら別に悪くないと言われてる人もいます。夜に飲むお薬、例えば眠れないから睡眠薬を飲んでいる方は相互作用も考えて飲まないといけないので、先生に相談して頂いた方がいいと思います。

Dr.ピエール大友
少量のお酒と言うのがなかなか難しいですが、ビールだったら1杯。

Dr.余郷
1杯とか1~2杯くらいでしょうね。

Dr.ピエール大友
1本飲んではダメ?

Dr.余郷
1本が2杯と言う人もいる(笑)。
大体の目安は赤ワインでしたらグラス1杯ですね。

Dr.ピエール大友
避けた方がいいお酒とかありますか?ワインだと頭が痛くなるとか蒸留酒醸造酒の方がいいとか。

Dr.余郷
詳しくはわかりませんが、老化と言うか70歳を超えると発生率が増えてくるような病気は酸化でしたり加齢の影響が少なからずあると思います。

Dr.ピエール大友
酸化ストレスですね。体が錆びてくるようなストレス。

Dr.余郷
はい。そういうところのコンセプトを組むとしたら赤ワインがいいとか色々な考えが浮かんではきます。

Dr.ピエール大友
もちろん飲まない方が良いに決まっていますけど、レモンサワーはどうですか?酸化ストレスのためにビタミンCを足してたりして。

Dr.余郷
実はレモンはパーキンソン病の治療において重要な役割を持っています。

Dr.ピエール大友
それはいい方ですか、悪い方ですか?

Dr.余郷
使い方を工夫して頂きたいのですが、酸はドパミン製剤の吸収を素早くさせてくれます。なので薬の効きがちょっと遅いと言うような人たちにはあえてレモン水で内服を勧める先生もいらっしゃいます。でもゆっくりの方がいいと言う人もいるわけなので、そこでレモン水を飲んでしまうとお薬が効きすぎてジスキネジアが出てしまうこともありますので、勝手には判断してはいけないです。

Dr.ピエール大友
レモン水は要注意なわけですね。

Dr.余郷
要注意です。使用には主治医の先生の意見を頂いてください。でもお店に行ってジュースにレモンが入っていたとかレモンティーが出てきたとか、そういうのは気にするような問題ではないと思います。

Dr.ピエール大友
積極的にレモン水を摂るのか摂らないのかと言う話ですよね。

Dr.余郷
そうですね。

Dr.ピエール大友
そうするとビタミンC、酸性がいいとか悪いとかの話ですか?他にもベリージュースもあるし。

Dr.余郷
酸性の状態が薬の吸収を早めると言うことです。

Dr.ピエール大友
なるほど。ph値の低いものは要注意。ワインはph値が低いので気をつけた方がいいですね。食間や食後とかお食事中に飲む。

Dr.余郷
そうですね。実は食べ物と混ざるとお薬の吸収が遅れると言うのもあります。

Dr.ピエール大友
なるほど。

Dr.余郷
食事に関してはそこは私たちも計算をして処方を出しています。

Dr.ピエール大友
食前に飲んだ方がいいのですか?食後の方がいいのですか?食前にお薬を飲んだ方が計算しやすそうですよね。

Dr.余郷
早く効くと早く消えると言うのが摂理ですよね。なので空腹に飲むとすごく早く効くのでわざとそういう処方を出す先生もいますけど、ずっと効いててほしいという考えのもとではそうはしないので私たちも食前と食後のお薬はあえて分けて出しています。

Dr.ピエール大友
お薬を食前と食後に両方バランスを持って飲むようにに処方しているわけだ。

Dr.余郷
そういう方もいらっしゃいます。早期にはそういう処方はしませんが少し進んできた段階で処方する方はいます。

Dr.ピエール大友
パーキンソン病が進行してきたあとは、食べ物の吸収とか順番も重要になってくるわけですね。

Dr.余郷
そうですね。

Dr.ピエール大友
パーキンソン病では一般的に摂った方がいい食べ物の話を見ると、酸化ストレスで体が錆びるかもしれないから抗酸化物質を摂った方がいいと書いてありますが、そう単純なものではなさそうですね。

Dr.余郷
そう単純ではないと思います。また未来になれば明らかになってくるかと言うと難しいと思います。

パーキンソン病は夜中に大声を出す時期、便秘の時期、匂いがわからないと言うような初期症状から始まり、その後に運動症状が発症してきます。例えば震えていると言う段階で毎日ベリー食べると、もしかすると進行を抑えられるかもしれませんが、発症を絶対抑えられるかと言うと難しいです。

そうしたことをエビデンスとして証明することは難しいと思います。

Dr.ピエール大友
パーキンソン病の人そのものは増えているのですか?戦前に比べるとなりやくなったとか。

例えばがんも大腸がんが増えてきていて、食習慣との関連性が指摘されているわけですけど、パーキンソン病自体はどうですか?

Dr.余郷
パーキンソン病の数としては増えてきていると思います。環境因子の悪化で増えているかどうかは分からないですけど。

Dr.ピエール大友
寿命が長くなったから増えている可能性もありますよね。

Dr.余郷
そうですね。70歳以上の人100人に一人がパーキンソン病であることを考えるとだんだん高齢化が進んでいくにつれて発症者は増えていきます。

実際に初診の患者さんの方で80代とかそういう方がたくさんいらっしゃいます。

Dr.ピエール大友
長生きになってきたことにより顕在化、そう言うことに触れるようになってきた可能性もあると言うことですよね。

Dr.余郷
そうですね。

Dr.ピエール大友
がんで言われているように食事とか環境因子がが変わったからパーキンソン病が増えているのかということはまだはっきりしていない。

Dr.余郷
はっきりしないですね。

Dr.ピエール大友
私がもしパーキンソン病だったらこれは食べるなとか、これ飲むなとかありますか?コーヒーはいいという話でしたからカフェインを摂りますか?

Dr.余郷
私が?大友先生が?

Dr.ピエール大友
例えば、大友先生はワインを飲むからこれがいいなとか。

Dr.余郷
現時点でこの食べ物が明らかに悪いとかいいとか、良いとか言えるものがないことを考えるとバランス良く一般的にこういう物は体にいいですと言われるものを摂るべきではないかと思います。そうしたことはパーキンソン病に限らず全ての病気において言えると思いますが。

Dr.ピエール大友
なるほど。体に慢性の炎症を引き起こさないような食べ物を意識的に摂り続けて行くことが大事というお考えですね。

Dr.余郷
そう思います。

Dr.ピエール大友
良くわかりました。いずれにしても、 お酒は減らした方がいいですよね。赤ワイン1 杯までですよね。

Dr.余郷
一般論で適度な量と言えます。

Dr.ピエール大友
わかりました。本日は
パーキンソン病のお勉強をさせていただきました。ありがとうございました。

 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほどハリ治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

余郷麻希子 曙ホームクリニック院長

日本神経学会専門医、日本認知症学会専門医、日本内科学会総合内科専門医、日本抗加齢学会専門医、日本医師会認定産業医、日本体育協会スポーツ専門医、がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会終了
1979年新宿生まれ、新宿育ち。
東京慈恵会医科大学卒業
東京慈恵会医科大学大学院卒業
東京慈恵会医科大学葛飾医療センター神経内科医長

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