

桑名の天然ハマグリに含まれる滋味深いミネラルで心と体のお洗濯
今日ご紹介させていただくのは三重県桑名の天然ハマグリ。
「その手は桑名の焼きハマグリ」とうたわれたように、特に桑名地区で漁獲されるハマグリは古くから全国にその名が知られてきました。木曽三川と海水とが混ざり合う生息環境の恩恵で、ふっくらと身が大きく味わいが深いのが特徴。三重県の特産品のひとつです。
歴史的にも徳川家康をはじめ歴代将軍に献上されるのが慣例になっていたと言われています。名物の焼きハマグリは江戸時代には桑名から富田にかけての東海道沿いに焼き蛤を食べさせる店が軒を連ね、十返舎一九の「東海道中膝栗毛」にも紹介されてきました。
口にする機会の少ない貴重な桑名のハマグリ。
桑名産ハマグリの特徴は、内湾で育つため、外湾(鹿島灘)のハマグリに比べ、貝殻が薄く、身は肉厚でふっくら柔らかいと言われています。大ぶりで柔らかなその身からは独特な風味と上品な甘みを感じます。毎年6月上旬ごろ2週間ほどの期間いただくことのできる旬の短い逸品。桑名産のハマグリは漁獲量が少ないため、国産ハマグリの中でも大変貴重とされてきました。
今国内で流通しているハマグリのほとんどは「シナハマグリ」という種で殻の艶が少ないタイプのものです。桑名のハマグリは「ジハマグリ」といい、普段私たちが目にする「シナハマグリ」とは別の種類です。シナハマグリは漢字で「支那蛤」、ジハマグリは「地蛤」と書きます。
ジハマグリはシナハマグリに比べ、殻が丸みを帯び、身が柔らかくつまっているのが特徴。貝殻全体に光沢があり、厚みがあり、身がふっくらと大きく身質も柔らか。噛むほどにジューシーな旨みが広がります。
こちらが最高級桑名の焼きハマグリ。彩の美しい殻。身はやわらかく大ぶりです。
桑名のハマグリしゃぶしゃぶ。ハマグリにはビタミンB12、ミネラルでは鉄、マグネシウムが多く含まれています。ハマグリにはβ-カロテンやビタミンCなどが含まれていないため野菜と一緒に食べるのがおすすめ、ということで春菊や白菜と一緒に。海からのエキスが溶け出しているため、つけタレを使わなくてもほんのりとほど良い塩分やミネラルがいっぱい感じられるお汁。
しゃぶしゃぶの〆はハマグリ雑炊
ハマグリの低カロリーで低脂質。海の中に溶けているミネラルやビタミンなどの栄養素を殻の中に閉じ込めた栄養価の高い食材です。極めて貴重な桑名の天然ハマグリ。海からの旨みとミネラルを余すことなく存分に頂きました。