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鯛がめでたいとされるのは長寿が期待できるからなのかも

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人生最高の鯛料理との出会い

お誕生日月間だったピエールは、人生で一番ののお料理に出会うことができました。
元麻布かんださんの奥ゆかしくも輪郭のしっかりとした鯛の美味しさに心を奪われてしまいました。

自宅でも食べたくなり、岡山県産の鯛で再チャレンジ。あんなに立派な日本料理は無理なので、ピエール流に簡単なイタリアンにしていただきました。

オリーブオイルでソテーして、飲んでいたシャンパーニュを少し鯛にもお裾分け。皮ごとのニンニクとふきのとうを加え、蓋をして弱火でじっくりと蒸し焼きにしてみました。
蓋を開けるとキッチン中が春の香りに包まれ、鯛は見事にふっくらとして我ながら絶品でした。

鯛が持つアンチエイジング効果とは

ピエール的に鯛がアンチエイジングに良いと思うのは、白身魚としてはDHAが豊富な魚だからです。
DHAは脳の血流を増加させ、脳の発達や活性化を促します。魚を食べると頭が良くなると言われるのはこれが理由。

同じ理由で認知症の予防・改善に用いられることもあり、頭を良くしたいお子さんや脳をシャキッとさせたいお年寄りにもおすすめです。

DHAは通常、イワシサバなどの青魚やマグロの霜降りトロ部分などカロリーが高めな魚に多く含まれていますが、高タンパク低カロリーな鯛で摂取できるというのは大きなメリットです。

さらに鯛はアレルギーの原因となるヒスチジンが少ないので、消化吸収力や抵抗力の弱い乳幼児や高齢者にも安心してお召し上がりになれる食材だと思います。

紅白という色や「めでたい」の語呂合わせからお祝いの席で用いられてきた鯛ですが、もしかしたら古くから愛されているのは子供や親の健康を思う気持ちも込められてきたからかもしれません。

鯛とふきのとうのシャンパーニュ蒸し 医食同源レシピ

【材料】
鯛の半身
ふきのとう : 3〜4個
ニンニク : 2片(皮ごと軽くつぶす)
シャンパーニュ : 50ml
塩 : ふたつまみ
オリーブオイル : 少々
レモンの皮

【作り方】
① フライパンにオリーブオイルをあたため、ニンニクとふきのとうを弱火で炒める。香りが立ったら鯛の半身を入れ、塩を振って両面を軽く焼く。
② ふきのとうを加えてシャンパーニュを注ぎ、蓋をして弱火でゆっくり加熱する。
③ お皿に盛ってレモンの皮をすりおろす。

 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ     

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