ハラミの魅力をフレンチで堪能する夜

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見事な火入れで色気たっぷりのハラミステーキ

Dr.ピエールはハラミをこよなく愛する一人。
ハラミといえば、言うまでもなく焼肉屋さんでの人気メニューのひとつ。
赤身の牛肉に見えて実は横隔膜の筋肉部分で内臓に分類される。

お写真は牛スジのペンネにハラミステーキ乗せという豪華版。

ハラミステーキと聞くとパワフルなカベルネ・ソーヴィニオンを合わせたくなりますが、シェフには繊細なブルゴーニュのピノノワールに合わせて欲しいとオーダー。
通常であれば筋肉質な歯応えや特有の香りとぶつかることも多いので、どうお料理されるのかなと興味津々。

そこを見事にクリアさせたのがシェフの見事な火入れの技術と、ペンネのソースに使われた青パパイヤとコブミカンの葉っぱ。
まさかのタイ料理食材で酸味や柑橘の香りが加わり、ジュヴレ・シャンベルタンの男性的で色気のある獣臭や鉄っぽいミネラル感との相性も完璧!という驚きのアレンジでした。

ハラミには良質なたんぱく質が豊富

青パパイヤは「パパイン」と呼ばれるタンパク質消化酵素が消化を助けて脂肪を分解、また肥満抑制に効果のある「サポニン」も含まれるので、お味の面だけでなく健康的にも最高の一皿でした。

ちなみにハラミは一頭の牛に2本、約2kgほどという希少部位ですが、同じ横隔膜で更に希少なのが「サガリ」。
こちらは一頭からたったの1本(1kg)しか取れません。

同じ横隔膜でもハラミが背中側にある薄い部分なのに対して、サガリはお腹近くの肉厚の部分。
なので脂の量はサガリの方が少し多めですが、どちらも肺を動かすため活発に動き続けている筋肉なので、良質なたんぱく質が豊富。

ちなみにこの記事を書くまではバヴェットステーキとはハラミのことだと思ってましたが、実は腸腰筋の一部ということを知り不明を恥じました。

何はともあれ色気たっぷりのハラミのステーキを食べて、気持ちも身体も調子が軽くなりました。

麻布・れとろ
東京都港区元麻布3丁目10−12

 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ  

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