深夜の媚薬、トリュフ絨毯

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

トリュフの香りは…

Dr.ピエールがワインにハマったのは医大生の時に先輩に連れていただいたワインバーで、古酒という新しい世界を知った時から。
そして世の中にはこんなにもワインのおつまみとして完璧な存在があるのかと同じく知ったのがトリュフのパスタ。

時は流れ、そのバーで働いていた方も独立してオーナーになり、西麻布で夜な夜な超セレブが集まるお店を経営している。
通常であれば、敷居が高すぎるので立ち入ることもできないお店ですが、なんと20年ぶりに一緒に飲む先輩がご馳走してくれることに!

トリュフがなんで世界中の人を魅了しているかって、それは媚薬としての効果に違いない。
ローマ人には美食の対象であったトリュフも、ギリシャ人には性的刺激を誘発する媚薬として使われていたのです。
トリュフを食べまくって13人の子どもができた農夫の話なども残っていたりしますが、実際はトリュフの香りはオスの豚のフェロモンと同じだそうで、オスの豚に女性が興奮するかと言われると微妙なところですけれど。

Dr.ピエールにはトリュフの凄さの本質は栄養素にもあるような気がしています。

トリュフの栄養素

トリュフにはカルシウムの吸収を促すビタミンD食物繊維が含まれています。

トリュフに含まれるビタミンDは女性の生殖にとても重要で、男性の精巣にもよい働きをするとの報告が数多く上がっていることを考えると、農夫の伝説もあながち間違いではないのかも知れません。

ここまでは同じキノコ類である椎茸しめじと同様ですが、トリュフには他のキノコにない効能が。

その1つは、ジアスターゼ。胃腸の働きを助けてくれる消化酵素の一種です。
ジアスターゼはでんぷんを分解するため、炭水化物を摂るときには心強い味方

つまりトリュフとパスタというのは深夜の夜遊びのためには理に叶った組み合わせなのですね。

とはいえ、フランスでは「高潔な生活を送りたければトリュフを食べるな」ということわざもあるほどですから、食べすぎと一緒に食べる相手にはご注意が必要ですぞ。

Dr.ピエールは大丈夫かって⁇
いつも美しすぎるワインのおかげで夢の中へ誘われますよ。

 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ     

この記事を書いた人

関連するカテゴリ

おすすめ記事

関連する記事はこちら