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コロナにも打ち克つか!?タコのガリシア風

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タコラバーの多いスペイン

世界で最もタコを食べる国、日本。
なんと全世界の60%ものタコが我々によって食い尽くされているという。

そして日本に次いでタコ好きなのがスペイン。

旧約聖書の教えから欧米ではタコを’悪魔の魚’と敬遠して口にしない人が多い中、タコ祭りまで開催しちゃうタコラバーの多いスペイン人。
‘タコのガリシア風’は茹でたタコに岩塩とオリーブオイルパプリカパウダーをかけるシンプルなお料理ですが、本場のそのタコの柔らかさと言ったら驚くほど!

タコの食べ方  医食同源効果

タコの歯応えも味のうちとする日本人とは違って、飲み込めるほどに柔らかく仕上げるのには歴史と秘密がある。

それは昔ヨーロッパでペストが流行ったときのこと。
「食べ物は全てよく煮る様に」というお触れが出たけど、誰もが煮すぎたタコは硬くて美味しくないと思ったそう。
そこで「玉ねぎと煮る」と柔らかくなるという裏技が編み出され、現代でもスペインでタコを煮る時は玉ねぎを丸ごと1個加える。

でもタコに含まれるタウリンは加熱に弱いので、疲労回復肝臓のダメージを減らしたい人はあまり煮込みすぎない方がよいですね。

なみにタコは東洋医学的には寒性の食べ物なので、身体をあたためるパプリカパウダーとの相性は美味しいだけじゃなく東洋医学的も理に適っているのだ。

パプリカパウダーのビタミンB群と疲労回復を早める鉄分に、タコのタウリン
ペストに打ち勝つ原動力にもなったかもしれない免疫力にご利益のありそうな一品で、コロナウィルスにも打ち克ちたいですね!

 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ    

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