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【ドクター対談】腸内細菌をコントロールすれば「打たれ強い人間」になれる?

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イシペディア編集長のDRピエール大友が医療ニュースを渋谷セントラルクリニックDr.ゆうこりんこと河村院長が気になる記事をもとに対談するコーナー!

腸内細菌をコントロールすれば「打たれ強い人間」になれる? Forbes Japan  2016/10/23 10:00

私たちの体には、約100兆個以上1,000種類以上の微生物がすみついている。大半は消化管である腸をすみかとし、人間が食べたものを餌に、独特の生態系を作っている。腸壁にお花畑のように広がるその生態系が「腸内フローラ」(細菌叢)。そのお花畑の乱れが、さまざまな疾患と関連していることがわかってきた。

腸内細菌叢は免疫、解毒、炎症、栄養の吸収などの生理活動に作用し、がん、糖尿病、アレルギーなど代謝、免疫に関する病気の発症に関与。さらに認知力やストレス適応、感情にまで大きな影響を与え、ADHD、認知症などの発症にも関係しているという。例えばうつ病は、神経伝達物質の異常やストレス反応による内分泌系の異常、慢性炎症などが原因だといわれてきた。それが腸内細菌の構成が発症リスクになっていることが明らかになってきたのだ。

先がけとなったのは、2004年に発表された九州大学心療内科、須藤信行教授の研究だ。須藤教授が1990年代に行った無菌マウスに普通のマウスの腸内細菌を移植する実験では、体内でストレスホルモン物質が大量に分泌され過剰な警戒心を見せていた無菌マウスが、腸内細菌の移植によって落ち着きを見せるようになった。

11年には、カナダのマクマスター大学のベルチック博士が、臆病なマウスと活発なマウスの腸内細菌を入れ替える実験を行った結果、大人しいマウスは外向的になり、活発なマウスは不安定な様子を見せるようになったとの研究結果を発表した。腸が脳に情報伝達し、行動に影響を与えることを証明したのだ。

さらに今年5月には、国立精神・神経医療研究センター神経研究所とヤクルトが、腸内の善玉菌が少ないとうつ病リスクが高かったとの共同研究の結果を発表した。43人の大うつ病性障害患者と57人の健常者を対象に、ビフィズス菌と乳酸菌(ラクトバチルス)の量を測定すると、うつ病患者ではこの2つの菌が有意に少なくなっていたのだ。

便1グラム当たりのビフィズス菌の量(中央値)はうつ病患者で約32億個、健常な人は100億個。ラクトバチルス菌は、うつ病患者が79万個、健康な人が398万個だった。さらにうつ病の発症リスクは、ビフィズス菌が約34億個以下で3倍、ラクトバチルス菌が約309万個以下では2.5倍となることがわかった。

ストレスなどによって悪化する「過敏性腸症候群」は、うつ病患者で罹患率が高い。今後は乳酸菌を含む飲料や食品の摂取でうつ病が改善されるかを探り、医薬品開発にも繋げていくという。

すでに日本では、潰瘍性大腸炎の新治療法「糞便移植療法」の臨床実験が始まっている。ストレスに強い健康な人に便ドナーになってもらうことで、ストレスに強い体が手に入る日が本当に来るかもしれない。
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Dr.ゆうこりん(渋谷セントラルクリニック院長 河村優子先生)
結果的に何から何まで腸内細菌ってことなのかな?
『人間の免疫力の7割は腸で決まる』という話だし。

DRピエール大友(イシペディア編集長)
うつ病に関連していうと腸内フローラが悪化するとセロトニンが作れなくなると言われているよ。セロトニンは幸せな気持ちをもたらすといわれている神経伝達物質の一つで、不足するとイライラ、不安、抑うつ、過食や慢性的な痛みの原因にもなりえるから。ちなみにセロトニンの95%が腸で作られて脳内でセロトニンに合成という話だよね。

Dr.ゆうこりん
セロトニンが少ないと成長ホルモンも低下するからアンチエイジングにも良くないね。

DRピエール大友
セロトニンを作るにはトリプトファンやビタミンB6を多く含む食べ物を意識することが重要だね。
トリプトファンはチーズ、赤身の魚、納豆、豆腐ヨーグルトバナナに含まれているし、ビタミンB6キャベツピーマンにんじんサケサンマ牛乳、納豆などに多いね。

Dr.ゆうこりん
食べるだけでなくて断食も腸内環境を整えるには良いでしょ。

DRピエール大友
プロバイオティクスの補充もいいけど。低カロリーのメリットはたくさんあるよね。
低カロリーによって腸内にとって好ましい環境となるから。食事を全く摂取しないということに不安がある方は、食事の回数と量を減らすこともOK。

Dr.ゆうこりん
食物繊維や乳酸菌が豊富に含まれている少量の飲み物食べ物を補給することで善玉菌が増加するから完全な断食じゃなくても、少し頑張れば日常的にも出来るから。

DRピエール大友
断食中は別としてワインもお勧めだよ。日常的に赤ワインを楽しむことは腸内のビフィズス菌を増やす(※)。ポリフェノールは善玉菌を増やす効果があるのかな。

Effect of acute and chronic red wine consumption on lipopolysaccharide concentrations American Journal of Clinical Nutrition

Dr.ゆうこりん
日本人の腸内細菌数は戦前に比べてかなり少なくなっているし、腸内フローラのバランスは年々、悪玉菌が優位になっているから便移植もいよいよ間近なのかな?

DRピエール大友
その前にできることがあるんじゃない。なによりも腸内細菌の餌となる野菜食物繊維の摂取量が減っていることが原因としてきされているし。

Dr.ゆうこりん
そういう意味ではお食事もさることながら、症状を改善するためにはプロバイオティクス(※)が大事だね。プロバイオティクスを摂取することで、短鎖脂肪酸が腸内フローラに良い影響を与えるから。

※プロバイオティクス:腸内細菌のバランスを整える作用のあるビフィズス菌、乳酸菌などの善玉菌の中で生きたまま腸に届いて働く菌のこと

DRピエール大友
乳酸菌というとヨーグルトみたいなイメージがあるけど植物性のものもあるから。一般的には植物性乳酸菌の方が胃酸などによって分解されにくいため、乳酸菌を生きたまま腸まで届かせやすいと言われているよ。

Dr.ゆうこりん
植物性乳酸菌は漬け物や納豆、味噌醤油、キムチ、ザワークラフトなどの発酵食品に多く動物性乳酸菌はご存知の通り、ヨーグルトや乳酸菌飲料、ナチュラルチーズ、発酵バターなどに含まれているね。

DRピエール大友
話は少し飛ぶけど発酵食品は糖化ストレスにも良いと言われているけど、腸内環境のことも何らかの形で関係しているのかな?

Dr.ゆうこりん
断食、ワイン、食物性乳酸菌と色々盛りだくさんな2017年になりそう。

 


 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほどハリ治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

河村優子 渋谷セントラルクリニック 院長

医学博士、日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、特定認定再生医療等委員会 委員、FTP認定マットピラティスインストラクター

ダイエットをこよなく愛する女性医師。そのため患者さん目線でダイエットが上手くいかない原因を追究している。ピエールと同じくボルドーワイン、ブルゴーニュワイン、シャンパーニュワイン騎士団、日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のメンバーでもある。

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