疾患発症に対する危険因子と決定因子 しっかんはっしょうにたいするきけんいんしとけっていいんし

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病気のかかりやすさを、遺伝子の観点でみるとき「決定因子」と「危険因子」を分けて考える必要があります。

「決定因子」とは、遺伝子の異常が病気になるかどうかの運命をほぼ確実に握っていて、その遺伝子を持つ人は数10%から100%の確率で、特定の病気になるというものです。遺伝子の変異が決定因子となってしまう病気は、今のところ栄養学の知識で病気にならないように予防するのは非常に難しいものがあります。

一方の「危険因子」とは、遺伝子の異常によって、普通の人よりも高い確率で病気にかかりやすくなるというものです。しかし、生活習慣病などに関連する遺伝子は「危険因子」と呼ばれるもので、遺伝子のみで発症がほぼ決まってしまうものではありません。

たとえば糖尿病や心筋梗塞は、こうした病気になりやすい遺伝子を生まれながらに持っていても、罹患率は20%で、持っていない人の10%に比べるとリスクは2倍です。つまり病気になりやすい遺伝子をひとつ持っていても、そのうち80%の人は糖尿病にはならず、逆にその遺伝子を持っていなくても、全体の10%は糖尿病にかかります。これは生活習慣(大部分は食習慣)を改善することや生活環境を変えることによって病気を未然に防いだり、重症化するのを避けることができる可能性があるということです。言い換えれば、糖尿病や心筋梗塞は、危険因子を持っていてもいなくても、予防のための自己管理を、科学的な根拠に基づいて行うことができる病気、といえるわけです。

また予防段階では介入できない、決定因子となる遺伝子の変異によって起こる病気も、発症後に重症化するかどうかは、各人の免疫力の高さと大きく関連してきます。免疫力を高めることについては、摂取する栄養の質や種類が多大に関わりますから、やはり分子栄養学に基づいた食生活が重要であるということができるでしょう。

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