解糖系とTCA 回路  かいとうけいとてぃーしーえーかいろ

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単糖のうち、グルコースは「解糖系」と「TCA回路(クエン酸サイクル)」を経て、最終的には二酸化炭素と水に分解されます。この分解時に、エネルギーを持つATP(※)が産生されるというわけです。

分解の過程は、酸素の有無によって違い酸素が供給される条件下で行われる「好気的エネルギー代謝」と、酸素が供給されない条件下で行われる「嫌気的エネルギー代謝」に分けられます。ちなみに嫌気的条件でエネルギーを作り出せるのはグルコースだけです。ただし、嫌気的条件で取り出せるエネルギーは、好気的条件で取り出せるエネルギーの15分の1ほどです。

※ATPとは……アデノシン三リン酸のことです。グルコースが分解されて、エネルギーを生成できる状態になった最終的な形と言えます。

解糖系代謝

解凍系は、グルコースがピルビン酸か乳酸に代謝される経路で、ほとんどすべての臓器や組織の細胞内で行われています。この代謝では酸素を必要としません。生産されるATPは、酸素を利用した好気的エネルギー代謝に比べるとごくわずかですが、酸素がなくても反応が進むのが利点です。このエネルギーを使用する運動を「無酸素運動」といい、全力で走る短距離走や筋力トレーニングなどがこれに当たります。

TCA回路(クエン酸サイクル)

TCA回路は、アセチルCoAがオキサロ酢酸と縮合してクエン酸を生じさせ、またいくつかの段階を経て再びオキサロ酢酸となる反応を言います。グルコースから生成されたピルビン酸は、アセチルCoAに変換され、TCA回路で代謝されて、エネルギー分子のATPを産生します。TAC回路は、酸素の存在が不可欠な好気的代謝です。効率の良いエネルギー産生が可能なのが特徴で、このエネルギーを使用する運動を「有酸素運動」といい、ウォーキングやエアロビクスなどがこれに当たります。

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