糖新生 とうしんせい

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

糖類の最もシンプルな形で、体内のほとんどの糖質が最終的に到達する単糖の「グルコース」は、生体にとって最も重要なものです。生命維持に不可欠なグルコースは、炭水化物を摂取することにより得られますが、万が一にも欠乏することがないように、生体は別の物質からもグルコースを生成できる補助システムを備えました。

糖新生

乳酸やピルビン酸、グリセロール(脂質)、アミノ酸など、糖質以外の物質からグルコースが生成される経路の糖新生です。ちなみに、脂肪酸は糖新生には利用されません。これらの働きは肝臓や腎臓で行われます。

なんらかの事情で、食事がとれず飢餓状態に陥ると、身体は最初に肝臓に蓄えておいたグリコーゲンをグルコース(糖質)に分解し、エネルギー源として使います。しかし、肝臓に貯蔵できるグリコーゲンは、100g前後しかなく、1日程度で枯渇してしまいます。

そんなとき発動するのが糖新生の経路です。

糖新生は、絶食時だけでなく、正常に食事を摂っているときも、激しく無酸素運動などをして嫌気的な解凍系代謝によって生じた乳酸を、グルコースに再生するために使われています。

糖新生はグルコース生成のために、大量のエネルギー(ATP)が必要となる、効率の悪いシステムではありますが、万が一、炭水化物(糖質)が摂取できなくなったときの生命維持手段として、身体が備える非常用システムと言えるでしょう。

ちなみに、ライオンや猫のような肉食動物は、通常から摂取栄養がたんぱく質と脂肪に偏って三大栄養素の一つである糖質の摂取が不足しています。このため、犬や人間のような雑食性動物よりも糖新生の酵素活性が高く、たんぱく質から分解されて得られる糖原製アミノ酸から糖新生を行って、体内で必要な糖質を生成しています。

関連するカテゴリ

関連する記事はこちら