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体脂肪対策に「くろまめ(黒豆)」 くろまめ

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おせち料理に欠かせない黒豆は栄養が豊富に含まれた優れた食品で、さまざまな健康効果があります。
黒豆の旬は9~10月ごろの秋です。

栄養素

黒豆には必須アミノ酸9種をバランスよく含む良質のタンパク質が豊富に含まれています。黒豆に含まれるこの良質なタンパク質は、血中コレステロールの低下作用、体脂肪を下げるなどの効能があり、健康な体作りに貢献します。

また、黒豆特有の栄養成分としてアントシアニンがあります。ポリフェノールの一種であるアントシアニンには抗酸化作用があり、活性酸素を抑えてガンや糖尿病、その他生活習慣病の予防に効果があります。

そして、黒豆にはイソフラボンが豊富に含まれています。イソフラボンは女性ホルモンであるエストロゲンと同じような働きをして、女性ホルモン低下により引き起こされるさまざまな症状に効果があります。

その他にも、体内の余分な塩分を排出するカリウム、腸内善玉菌を改善して腸の動きを促進するオリゴ糖や食物繊維などがバランスよく含まれています。

黒豆の主な栄養成分(可食部100gあたり 一パック62g)

タンパク質・・・34.2g
カルシウム・・・107mg
食物繊維・・・16g
カリウム・・・1860mg
・アントシアニン・・・62.05mg

効能・効果

動脈硬化予防:アントシアニンの抗酸化作用でコレステロールの酸化を抑え動脈硬化を予防する。
骨粗鬆予防:イソフラボンが骨のカルシウムが溶け出すのを抑制し骨粗鬆を予防する。
貧血改善:鉄分と良質なタンパク質が赤血球の合成を促進し貧血の改善や予防に効果的。
便秘改善:食物繊維と大豆オリゴ糖の効果で腸内の善玉菌を活性化し便秘を解消する。

東洋医学的側面

・寒熱:平(体を温めも冷やしもしない)
・昇降・収散・潤燥:特になし
・臓腑:脾、胃、腎
・五味:甘(補い滋養する作用)
・毒性:なし

血のめぐりをよくする
消化を助け水分代謝をよくする

栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法

煮た黒豆はなるべく空気に触れないように密閉容器に入れて煮汁と一緒に保存します。冷凍する場合は、煮汁と黒豆を別々にしてフリーザーバッグなどに入れて保存します。

黒豆の栄養は煮ると7割近くが溶け出してしまいます。そのため、黒豆は煮汁にして、その煮汁を飲めば栄養成分を効率よく摂取することができます。

 

【監修】 大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

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