ショウガオールが痛みを抑える「生姜」 しょうが

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生姜には胃腸を温める効果や血行を良くする効果があり、インドでは古くから保存食や医薬品として使われています。日本でも奈良時代に中国から伝来し栽培されるようになりました。

通年手に入りますが、夏の終わりから秋にかけてが旬の食材です。新生姜は夏が旬で根ショウガは秋が旬と言われます。

栄養素

生姜は約90%が水分ですが、ビタミン類やカリウムが微量含まれています。一度に量をたくさん摂れるものではないので栄養素としてはあまり期待できません。

生姜の健康効果は、《シンゲロール・ジンゲロン・ショウガオール》の3大成分によるものです。

ジンゲロールは辛さの元となる成分で、血管を拡張し血のめぐりをよくします。

ジンゲロンは熱を加えたり、乾燥させることによってジンゲロールが変化して出来ます。血行を促進させる効果や体を温める効果があります。

ショウガオールも同じく加熱や乾燥によってジンゲロールが変化してできる物です。ショウガオールは、生理痛や痛みの原因になるプロスタグランジンを抑える効果があります。

生姜の主な栄養成分(可食部100gあたり)

脂質・・・・・・・・・・・・・0.3g
ナトリウム・・・・・・・・・6㎎
カリウム・・・・・・・・・・270㎎
炭水化物・・・・・・・・・7g
蛋白質・・・・・・・・・・・0.9g
鉄分・・・・・・・・・・・・・0.5㎎
マグネシウム・・・・・・27㎎
食物繊維・・・・・・・・・2.1g(水溶性食物繊維0.2g)(不溶性食物繊維1.9g)

効能・効果

末端冷え性の改善

生の生姜に含まれているジンゲロールが血管を拡張し体の深部にある熱を末端に広げ、血行不良から来る肩こりや頭痛を改善します。

抗酸化作用

ジンゲロンの作用により血行をよくする効果や体を温める効果によって、お肌の老化を予防してくれます。

鎮痛効果

ショウガオールが痛みの原因となるプロスタグランジンというホルモンの働きを抑えてくれ、生理痛やその他の傷みを軽減してくれます。

東洋医学的側面

・寒熱:温(穏やかに体を温める)
・昇降・収散・潤散:昇(気や熱を上昇させる)・散(気を体の外へ出す作用)
・臓腑:肺・脾・胃
・五味:辛(発散・気を巡らせる作用)
・毒性:なし

解毒
冷え症の改善
風邪症状の改善
血行を改善し新陳代謝を促進する
シミやシワなどを抑制する美容面の老化防止

栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法

保存の最適温度は13℃~15℃位ですので、夏場は冷蔵庫の野菜室で保存しますが、11月~5月位までは室内で密封して保存して下さい。

風邪のひき始めなどにしょうがをすりおろし、ぬるめのお湯に溶かしてしょうが湯を作って飲むと、ショウガオールの身体を温める効果と、ジンゲロールの免疫力アップの効果が得られます。ジンゲロールは成分が揮発性のために、すり下ろしたり刻んだりしてから長く放置すると効果が低下しますので、出来るだけ直ぐに使って下さい。

 

【監修】 大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

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