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赤い色素が目の疲れを癒す「かに(蟹)」 かに

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蟹は世界中に広く分布し、日本だけでも約800種類以上います。
蟹はタンパク質が豊富で脂肪分は少なく、低カロリーの食材です。
旬は種類によって違いますが、概ね冬となっています。

栄養素

蟹にはビタミン群が豊富に含まれ、過酸化脂肪を分解する作用があり脂質の代謝を促進します。
ビタミンB12は葉酸と共に働いて、赤血球の中のヘモグロビンを生成します。
蟹の甲羅に多く含まれるタウリンには、血中の悪玉コレステロールを下げる作用があります。
蟹の外殻に含まれるキチン・キトサンには体内の有害物質を排泄する作用があり、免疫を高める働きがあります。
また、蟹の赤い色素であるアスタキサンチンには抗酸化作用があります。

蟹は高血圧や貧血、悪玉コレステロール、動脈硬化などに効果があるタウリンが豊富で、ほかにも脂肪減少や血圧低下作用があるので、健康維持の為にも是非お使い下さい。

蟹の主な栄養成分(可食部100gあたり)

タンパク質・・・・・・・・・・14g
脂肪・・・・・・・・・・・・0.3g
コレステロール・・・・79㎎
ナトリウム・・・・・・・・360㎎
カリウム・・・・・・・・・300㎎
カルシウム・・・・・・・110㎎
鉄分・・・・・・・・・・・・0.3㎎
マグネシウム・・・・・60㎎
ビタミンB6・・・・・・・0.2㎎
ビタミンB12・・・・・・4.7㎍

効能・効果

疲労回復・滋養強壮・免疫力向上:アルギニンなどの良質な蛋白質が有効に作用します。
善玉コレステロールを増やす:タウリンが血圧を正常に保ちます。
免疫活性作用:カニの殻に含まれる、不溶性食物繊維のキチン・キトサンが悪玉コレステロールを下げる作用があります。
動脈硬化や心筋梗塞の予防:含有しているビタミンB2が動脈硬化や心筋梗塞の原因の一つと言われている過酸化脂質を分解します。
眼精疲労改善:蟹の赤い色素のアスタキサンチンが効果を与えます。

東洋医学的側面

・寒熱:寒(体の熱を冷ます)
・昇降・収散・潤燥:降(気を降ろす)
・臓腑:腎、肝、心
・五味:鹹(軟化させる作用)
・毒性:なし

肝の熱を冷まします
骨の再生を促進します
血行を促進します

栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法

蟹は生では食べないでください。吸虫の幼虫が寄生していることがあります。

カニの甲羅を煮るお味噌汁やカニ鍋などは、抗酸化作用が強いアスタキサンチンを無駄なく摂ることができます。ミネラルは豊富に含まれていますが、ビタミン類はあまり含まれていないので、緑黄色野菜などと一緒にいただくのがおすすめです。

 

【監修】 大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

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