イシペディア > 食事学と医療の大辞典 > 様々ながんに食事から向き合う > 肝臓がんになった後の食事 > ⑥ 肝臓がん 非アルコール性の脂肪肝を改善させるには?

⑥ 肝臓がん 非アルコール性の脂肪肝を改善させるには?

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

【Dr.大友とDr.菰池の対談動画はこちらをclick】

Dr.大友 (渋谷セントラルクリニック総院長)
非アルコール性の脂肪肝と肝臓がん、特に肝細胞がんの関係についてお伺いしたいと思っています。そのために少し非アルコール性の脂肪肝についてお伺いしたい。
たしか何かあだ名がありますよね。

Dr.菰池 (たまちホームクリニック院長)
あだ名、はい。よく頭文字を取って「ナッシュ」と言いますね。

Dr.大友
ナッシュ NASHですね。

Dr.菰池
NASHですね。

Dr.大友
それはもうあれですね。NAはノンアルコールの略ですね。

Dr.菰池
そうですね。ノンアルコールです。

Dr.大友
なるほど。どんな食事をするとなるんですか。

Dr.菰池
高脂肪食ですよね、一番まずいのは。

Dr.大友
脂がたっぷり。そんな映画(※Super Size Me)ありましたね、前に。

Dr.菰池
ありましたね。

Dr.大友
ファストフードばかり食べすぎて・・・。

Dr.菰池
食べすぎて、アメリカでね。

Dr.大友
そんなイメージですか。

Dr.菰池
そんなイメージですね。あれはかなり度が過ぎてますけどね。

Dr.大友
やり過ぎてますけどね。例えばどんなものが体に悪いのですか?脂肪って言っても色々ありますよね。良い脂肪、悪い脂肪とかって言いますけど、そういうのってあるんですか。

Dr.菰池
そうですね。動物性の脂肪は一般的には植物性の脂肪より悪いと言われています。

Dr.大友
動物性の脂肪って、霜降りたっぷりみたいなお肉を食べすぎたら良くないってことですね。

Dr.菰池
そうですね。

Dr.大友
お魚は?

Dr.菰池
お魚は体に悪い動物性の脂肪ではないという認識ですね。

Dr.大友
範疇でなくてそれは俗に言うオメガ3とか。

Dr.菰池
オメガ3。

Dr.大友
不飽和脂肪酸の種類が違うということですね。

Dr.菰池
そうですね。不飽和脂肪酸。飽和脂肪酸より不飽和脂肪酸の方がいいと言うことですね。

Dr.大友
そういったお肉の脂肪たっぷりのものを食べていて、GOT、GPT(AST、ALT)が高くなっているような人達では、まずそういうものは気を付けた方がいいってことですかね。

Dr.菰池
そうですね。気を付けた方がいいでしょうね。

Dr.大友
なるほど、なるほど。それ以外になんか気を付ける事ってあるんですか。

Dr.菰池
糖類であったり、はい。

Dr.大友
糖類?

Dr.菰池
糖類ですね。

Dr.大友
炭水化物

Dr.菰池
炭水化物。まあそうですね。

Dr.大友
砂糖

Dr.菰池
砂糖、そうですね。これは血糖値の上昇の原因にもなりますけれども肝機能、慢性肝炎っていうところを考えた上でも避けた方がいい食材です。

Dr.大友
血糖値がグーンと上がると、それが中性脂肪になってしまうとかそういうことですか。

Dr.菰池
なりやすくなりますね。

Dr.大友
なりやすくなるから良くない。あんまりふざけてコカコーラを一気とかしたらいけないってことですね。

Dr.菰池
そうですね。よくないでしょうね。

Dr.大友
なるほど。それ以外にこういうのを食べた方がいいとかあるんですか。

Dr.菰池
食べた方がいいものですか。

Dr.大友
野菜がいいと仰っていましたけれど。

Dr.菰池
はい。そうですね。食物繊維の豊富なものっていうのは摂って頂くといいかと思います

Dr.大友
なるほど。食物繊維が多いと脂肪の上昇を防ぐ作用があったり・・。

Dr.菰池
そうですね。食物繊維は脂肪の吸収を抑えるっていうことでしょうかね。

Dr.大友
体内の炎症とか色々な話もこれまでありましたけど、そういうのにも脂肪肝が関係しているんですか。

Dr.菰池
していますね。

Dr.大友
食物繊維を摂った方が体の中で炎症を引き起こしにくくなる?引き起こしやすくなるんですか?にくくなる?

Dr.菰池
にくくなる。これも適量ってのもまた難しいところですけどもね。量を間違わなければ慢性炎症は抑えられると思いますけれどね。

Dr.大友
なるほど。そうするとお肉とか沢山食べているときは野菜を沢山一緒に食べるっていうのはすごく重要

Dr.菰池
重要だと思いますね。

Dr.大友
症状が悪ければ、もちろんそういうのも控えた方がいいってことですね。

Dr.菰池
はい。

Dr.大友
なるほど。ありがとうございます。

 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

菰池信彦 たまちホームクリニック院長

日本内科学会認定医、日本消化器病学会認定消化器病専門医、日本消化管学会認定指導医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本ヘリコバクターピロリ学会認定感染症認定医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本カプセル内視鏡学会認定医、日本医師会認定産業医

この記事を書いた人

関連するカテゴリ

おすすめ記事

関連する記事はこちら