⑪ 胃がん 胃を切った後の貧血について

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【Dr.大友とDr.川村の対談動画はこちらをclick】

Dr.大友(渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター)
胃を切った後の副作用っていうか症状の一つに貧血があると思います。貧血ってどうして起きるんですか?

Dr.川村(川村病院副院長)
貧血は胃が失われることによって、鉄分であったり、ビタミンB12だったりの吸収障害で少なくなることで起きます。

Dr.大友
何か特別なタイプの貧血なんですか?

Dr.川村
赤血球が大きくなる大球性貧血と言われる貧血ですね。

Dr.大友
どんな症状が出るんでしょうか。

Dr.川村
一般的な貧血と同じでふらつき、だるさとかそういった症状が出ると。

Dr.大友
息切れだったりとか。

Dr.川
そうですね。

Dr.大友
フラフラしたりしてちょっとスタミナが弱ったような感じですかね。

Dr.川村
仰る通りです。

Dr.大友
どうしたらいいんですか。食べ物で何かできることありますか。

Dr.川村
そうですね。お肉であったり、レバーなど鉄分が多く含まれているようなものですね。他にはお魚とかタンパク質や鉄分が含まれているようなものを多めに摂るといいかも知れません。

Dr.大友
胃を切った後はどうしても消化吸収が悪くなってしまっていると思いますけれども、こうしたものを食べることによってかなり貧血って防げるものですか。

Dr.川村
この貧血は手術をして直ぐには起きないもので、術後だいたい4~5年してから症状として出てきます。時々お医者さんに行かれてビタミンB12であるとか、を採血で測って頂いて、もしあまりにも少ないようでしたらお薬などで補充することもできます。

Dr.大友
鉄剤を飲むとどうですか、少し腸に負担とかないんですか。

Dr.川村
そうですね。鉄剤を飲むとちょっと気持ち悪いという症状を訴えられる方も中にはいらっしゃいます。

Dr.大友
そういう時ってどうするんですか。

Dr.川村
そういった時はもう仕方ない部分もあるんですが、注射であれば症状が出にくいという方もいますので、どうしても鉄分が必要で且つ飲み薬が合わない方は注射で補ったりします。

Dr.大友
食事で気を付けながら、先生がちゃんとビタミンB12とか鉄に関してはフォローしてくれるという理解でよろしいでしょうか。

Dr.川村
そうですね。

Dr.大友
ありがとうございます。

 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

川村雅彦 川村病院副院長
日本外科学会 専門医、日本消化器外科学会 専門医指導医、日本消化器内視鏡学会専門医指導医、日本消化器病学会 専門医、消化器がん治療認定医、日本乳癌学会 認定医、日本医師会認定産業医

‘診断から治療、看取りまで’をモットーにどんな時も患者さんの心に寄り添える医師を心がけています。

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